ライター : SATTO

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イタリアの料理、食べ物の特徴

イタリアの料理、食べ物といえば、トマトやオリーブオイル、チーズなどを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。イタリア料理は、食材のおいしさを活かすシンプルな味付けの料理が多いです。

また、20の州で構成されているイタリアは、地方によって食材や味付け、食文化が大きく異なります。まずは地方ごとの特徴をチェックしましょう。

北部

イタリア最大の都市「ミラノ」、「ヴェネツィア」などが位置するイタリア北部。隣接するフランスやスイスから影響を受けた料理や、寒さを耐えるための煮込み料理、盛んな酪農から作られるチーズを使う料理などが見られます。ロンバルディア州のミラノ風カツレツ、ピエモンテ州のバーニャカウダなどが有名です。

中部

イタリア中部は、首都「ローマ」、「フィレンツェ」などがあり、美食の街としても有名な地域です。海も山もあり食材が豊富なため、ジビエ料理から魚介料理まで、バリエーションは豊富。ラツィオ州のカルボナーラやアマトリチャーナは、日本でもよく知られていますね。

南部

世界遺産にも登録されている「ナポリ」があるイタリア南部。イタリア南部の料理は、トマトやオリーブオイルをたっぷり使う傾向があります。

ナポリ風ピッツァのマルゲリータ、魚介類をたっぷり使うアクアパッツァやペスカトーレなどは、ナポリを代表する料理です。

イタリアのパスタ・ピザ6選

1. ニョッキ

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ゆでてマッシュしたじゃがいもと小麦粉を混ぜて、丸く成形するものです。もっちりとした食感がたまりません。シンプルな味わいのため、トマトソースやホワイトソースなど幅広いソースと合わせられていますよ。

2. アマトリチャーナ

パンチェッタ(=豚肉の塩漬け)、トマト、赤唐辛子を使うパスタ。濃厚な豚肉の旨味と、トマトのさっぱり感が絶妙なバランスです。ラツィオ州のアマトリーチェが、料理の発祥と名前の由来とされています。

3. カルボナーラ

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カルボナーラと言うと、牛乳や生クリームを使うイメージがあるかもしれません。しかし本場イタリアのカルボナーラは、パンチェッタかグアンチャーレ(豚の頬肉の塩漬け)、卵、黒こしょう、ペコリーノロマーノ(羊ミルクのチーズ)を使用。チーズのおいしさを堪能するひと品です。

4. ペスカトーレ

Photo by macaroni

ペスカトーレとは漁師風という意味。その言葉の通り、えび、あさり、ムール貝、いかなどの魚介類をたっぷり入れるひと品です。味付けはトマトベースが基本ですが、使わない場合もあります。

5. マルゲリータ

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イタリアのピッツァは、ナポリ風とローマ風の2種類に大別されます。マルゲリータはナポリ風のピッツァで、トマト、モッツァレラチーズ、バジル、オリーブオイルを使用。赤白緑のカラーは、イタリアの国旗の組み合わせでもありますね。

6. ローマ風ピッツァ

ナポリ風と並ぶもうひとつのピッツァである、ローマ風ピッツァ。その特徴は、なんといっても生地の薄さです。クリスピーな生地に、具材をたっぷりのせて食べます。パリパリカリカリの食感と、香ばしさがたまりませんよ。

イタリアの主食5選

7. フォカッチャ

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ふわふわ&もちもちの食感を併せ持つパンです。平たい形状が特徴で、シンプルなものからトマトや玉ねぎをトッピングするものまでバリエーションが豊富。ビールと相性がよいので、主食としてだけでなくおつまみとしても最適ですよ。

8. グリッシーニ

細長い棒のような見た目のグリッシーニ。「フランス皇帝ナポレオンが愛したパン」として古くから親しまれています。ほどよい塩味と香ばしさが持ち味。そのまま食べたり生ハムを巻いて食べたりするのが一般的です。

9. パニーニ

イタリア発祥の温かいホットサンドです。イタリアではチャバタという平たいパンで作ることが多く、波型の鉄板で焼くため表面についたしま模様の焼き目が特徴。チーズやハム、フレッシュな野菜などをサンドするひと品は、食べ応えがありますよ。

10. リゾット・アッラ・ミラネーゼ

サフランの鮮やかな黄色が目を引く通称ミラノ風リゾット。1574年に誕生した伝統的な料理です。希少性が高いサフランを使うひと品は、豊かさの象徴ともいわれています。バターや白ワイン、コンソメスープなどを使う深い味わいが魅力です。

11. リゾット・アル・タルトゥーフォ・ビアンコ

イタリアのピエモンテ州にあるアルバという町は、白トリュフの名産地です。リゾットに白トリュフをトッピングし、香りを楽しむ贅沢な料理。シンプルな味付けのリゾットが、より素材のおいしさを引き立てます。

イタリア肉料理5選

12. ミラノ風カツレツ

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仔牛の肉に衣をつけて、バターやオリーブオイルで揚げたものです。名前にミラノがあるように、ロンバルディア州ミラノの伝統料理。日本語の「カツ」の語源は、このミラノ風カツレツともいわれています。

13. トリッパ

トリッパとは、牛や羊などの胃袋のこと。主に牛のハチノス(第2胃袋)を指す言葉です。イタリア料理では、主に煮込み料理に使われ、地方によって材料や作り方が異なります。独特な食感は、一度食べればとりこになること間違いなしですよ。

14. フィオレンティーナステーキ

フィオレンティーナステーキは、フィレンツェの名物料理です。キアニーナ種かマレンマーナ種の牛肉を、炭火で香り豊かに焼き上げます。味付けは、塩、こしょう、オリーブオイルのみ。厚さ4~6cmの豪快でダイナミックなひと品は、ボリューム満点ですよ。

15. サルティンボッカ

薄切りの仔牛肉に生ハムをのせてソテー。セージやバターで風味づけする場合もあります。ひと口食べると、肉の濃厚な旨味が口のなかいっぱいに広がりますよ。「口に飛び込んでくるほどおいしい(=サルティンボッカ)」という料理名にぴったりですね。

16. オッソブーコ

仔牛の骨つきすね肉を使う、煮込み料理です。肉と骨の間にある髄(ミドッロ)を一緒に味わうのが特徴。ミラノ風のオッソブーコ・アッラ・ミラネーゼは、グレモラータ(レモンの皮、にんにく、パセリを刻んで混ぜたもの)が味の決め手です。

イタリア魚料理2選

17. アクアパッツァ

Photo by macaroni

シンプルな味付けで魚のおいしさを堪能できるのが、アクアパッツァの魅力です。材料は、鯛、かさご、あさり、ムール貝、トマト、にんにく、パセリなど。魚の種類に決まりはなく、そのときにおいしい魚がセレクトされます。

18. バッカラ・マンテカート

イタリア北部ヴェネト州の伝統料理。ストッカフィッソ(たらを干したもの)、牛乳、オリーブオイルを、ペースト状に仕上げます。本場では白ポレンタ(とうもろこし粉を練りながら加熱したもの)を添えて食べられるのが一般的です。

イタリア野菜料理3選

19. ポレンタ

できたてはつけ合わせに、冷めたものは揚げたり焼いたりして食べられています。使うとうもろし粉の色によって、白と黄色のポレンタがあり、ヴェネト州のポレンタは白色です。同地域の郷土料理バッカラ・マンテカートと食べるものは「白ポレンタ」と呼ばれていますよ。

20. チャンボッタ

じゃがいも、なす、トマト、パプリカなどを使う、具沢山野菜煮込み。イタリア南部で食べられている料理で、州によって作り方や材料が異なります。それぞれの場所で違う味わいを楽しめるのも魅力ですね。

21. バーニャカウダ

Photo by 満畑ペチカ

ピエモンテ州を代表する伝統料理です。パプリカ、ラディッシュ、玉ねぎ、じゃがいも、にんじんなどの野菜を、アンチョビソースにディップ。コクたっぷりなソースで、野菜をおいしくモリモリ食べられますよ。

イタリアのデザート4選

22. ティラミス

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エスプレッソを染み込ませたビスケットまたはスポンジと、マスカルポーネチーズのクリームを層にするひと品。ふんわりとろけるような口どけが絶品です。コンビニやスーパーなどでも手軽に買えるため、身近なイタリアスイーツですね。

23. ジェラート

ジェラートは、イタリア語で凍ったという意味の氷菓です。いちご、レモン、牛乳、生クリーム、ピスタチオ、アーモンドなど幅広い材料が使われ、味のバリエーションは豊富。本場イタリアのジェラートは乳脂肪分が少ない傾向があり、素材のおいしさをしっかりと楽しめます。

24. パンナコッタ

Photo by macaroni

生クリームをゼラチンでかためるという、シンプルなデザート。そのまま食べるのはもちろん、チョコレートやいちごのソース、カラメルなどをかけて食べることもあります。生クリームの濃厚な味わいを楽しめますよ。

25. ズコット

Photo by macaroni

兵隊の被る兜が、名前の由来とされています。半球形のスポンジのなかには、生クリームがたっぷりとIN。生クリームには、チョコレートチップ、ドライフルーツ、アーモンドを入れるのがポイントです。

地域によって違う!個性溢れるイタリア料理

20もの州からなるイタリア。地方によって食材や調理方法は異なるため、イタリア料理とひと口に言っても、バリエーションは豊富です。

味がよいのは言うまでもなく、見た目の華やかさも魅力ですね。目でも舌でもおいしいイタリアの食べ物と料理を、ぜひ楽しんでみてください。
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