ライター : 白江 和子

管理栄養士

ダイエット中の食事で気をつけるポイント

食材選び

ダイエット中は、食材のカロリーを気にする人が多いですが、カロリーさえ低ければよいというわけではありません。たんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養を過不足なく摂ることが大切です。

たんぱく質は、牛肉や豚肉の赤身、鶏肉、豆腐、卵などに多く含まれています。ビタミンやミネラル、食物繊維は、野菜や海藻、きのこに豊富です。

糖質と脂質は、摂り過ぎると体重の増加を招きます。しかし、不足すると体調不良につながるので、極端な制限は避けましょう。糖質はごはんやパンに多く含まれています。

脂質は、オリーブオイルや亜麻仁油、魚油がおすすめ。肉類の脂質は、血中コレステロールや中性脂肪を増加させることがあるので摂り過ぎないようにしましょう。(※1,2)

調理方法

油の使い過ぎは、カロリーの摂り過ぎにつながります。たとえば、主菜で油を使うなら、副菜は油を使わない調理方法を選びましょう。

また、油の吸油率は食材や切り方などで異なります。水分が多い食材は、吸油率が高く摂取カロリーも多くなります。切り方は表面積が大きいほど吸油率が上がり、カロリーアップに。

少ない油で揚げ物ができる揚げ焼きも、吸油率が高いので、ダイエット中はおすすめできません。電子レンジやオーブントースターで調理すると、油の使用量を抑えられますよ。(※2,3,4)

食べる時間

私たちの体には、一日のうち脂肪を蓄積しやすい時間と、しにくい時間があります。朝や昼は脂肪を蓄積しにくく、夜10時以降は脂肪を蓄積しやすい時間です。

もし、夕食の時間が遅くなりそうなときは、夕方6時頃におにぎりやゆで卵、バナナなどを食べるのがおすすめ。そのあとに摂る遅めの夕食は、野菜を中心とした消化がよいものを選びましょう。

また、一日のカロリー摂取内であれば、カロリーが高いものは朝か昼に摂り、夕飯は控えめにすると脂肪の蓄積を抑えられます。(※5)

食べ方

ダイエット中の食べ方としては、野菜を最初に食べる「ベジファースト」がおすすめです。

野菜に多く含まれる食物繊維は、糖の消化吸収を緩やかにして、血糖値が急上昇するのを抑制します。血糖値の急上昇を抑えると、脂肪が蓄積されにくくなります。

食物繊維が多い野菜を最初に食べると噛む回数が増えるため、満足感が得やすくなりあとに食べる主食の食べ過ぎを抑えられますよ。(※6)

ダイエット中の食事以外にも意識するポイントが

ダイエット中は食事以外にも、睡眠や運動などの生活習慣を見直しましょう。

たとえば睡眠不足は、食欲を高めるおそれがあります。というのも、睡眠不足により食欲抑制ホルモンであるレプチンの分泌が減少し、食欲促進ホルモンのグレリンの分泌が高まるためです。

また、ダイエット中に食事の管理と並行して、取り入れたいのが運動です。厚生労働省が成人を対象にした運動プログラムでは、1回30分の息が弾むくらいの有酸素運動と筋力トレーニング、ストレッチを組み合わせて習慣付けることをすすめています。

食事と運動のコントロールを上手に組み合わせて、ダイエットに取り組んでくださいね。(※7,8)
※新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、不要不急の外出は控えましょう。食料品等の買い物の際は、人との距離を十分に空け、感染予防を心がけてください。
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