抗酸化作用のある「タンニン」

タンニンは栗の渋皮に含まれるポリフェノールのひとつで、抗酸化力があります。特有の渋み、苦味があるのが特徴です。

渋みや苦味が食材の風味になり、抗酸化成分でもあるので、調理では上手に生かすことが必要ですね。一方、鉄の吸収を妨げる性質があるので、鉄分が不足しがちな場合は渋皮を剥いて使用するほうが良いでしょう。(※7)

種類によって違う?栗の栄養価を比較

カロリー糖質量食物繊維ビタミンB1葉酸ビタミンCカリウム
日本栗(ゆで)152kcal30.1g6.6g0.17mg76μg26mg460mg
日本栗(甘露煮)232kcal54.0g2.8g0.07mg8μg0mg75mg
甘栗207kcal40.0g8.5g0.20mg100μg2mg560mg
(※1,9,10)
日本栗(ゆで)、日本栗(甘露煮)、甘栗の栄養を比較すると、栗を甘く煮る甘露煮がもっともカロリーが高く、糖質量が多い結果になっています。

ゆで栗は日本栗、甘栗は中国栗であり、甘栗のほうがゆで栗よりもカロリー・糖質量・ビタミンB1、葉酸、カリウムの量が多いです。

栗の栄養を効率的に取り入れる方法

ポイント

  1. 加熱して食べる
  2. 皮ごと食べる
栗の成分は約40%がでんぷんです。焼き栗のようにじっくり加熱することで、でんぷん質が消化しやすくなります。

また、栗のビタミンCは、加熱の際もでんぷんに保護され損失が少ないのが特徴。さらに、栗の渋皮にはポリフェノールが含まれています。ビタミンCやポリフェノールを積極的に摂りたい場合は、皮ごと食べる渋皮煮がおすすめですよ。(※1,7,11)

【Q&A】栗にはダイエットに役立つ栄養がある?

A:栗には前述したとおり、便秘対策に役立つ食物繊維や、むくみ対策に役立つカリウムといったダイエット中には嬉しい栄養が含まれています。

一方でカロリーも低くはなく、糖質量も多いため食べすぎには注意が必要です。ダイエット中は甘露煮ではなく、ゆで栗を食べることをおすすめします。(※1,2,10,12)

【Q&A】栗はコレステロールを下げる作用がある?

A:栗に含まれる食物繊維には、コレステロールから合成される胆汁酸の体外への排泄を促進し、血中コレステロール値を下げる作用があります。

食物繊維は日本人に不足している栄養素といわれているため、栗を食事に取り入れることで、食物繊維の摂取の一助になります。(※1,2)

【Q&A】栗は一日に何個まで食べて良い?

A:一日の間食の量として適切なのは200kcalが目安とされています。ゆで栗は1個当たり15~25g程度なので、カロリーは23~38kcal程度と考えられます。

大きいものなら5個、小さいものなら8個くらいが一日の目安といえるでしょう。(※1,13,14)
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