成長が遅れる

前述した通り、亜鉛はたんぱく質やDNAの合成に必要であるため、胎児・乳児の発育に欠かせない栄養素です。子どもが亜鉛不足になると、成長が遅れ、身長の伸びが悪くなる場合があります。

亜鉛は骨の成長にも関わっており、不足すると骨の形成に支障をきたし、骨がもろくなるおそれが。亜鉛は、大人にとっても必要な栄養素です。(※1,2)

皮膚炎や脱毛が起こる

体内にある亜鉛の約8%は皮膚や毛髪に存在し、とくに皮膚の一番外側にある「表皮」という組織に豊富です。亜鉛は表皮におけるたんぱく質の合成に関わっているため、不足すると皮膚や表皮が変化し、皮膚炎となるおそれが。

また、毛を生産する器官である「毛包」のまわりにある皮膚が亜鉛不足の影響を受けると、毛が抜けやすくなることがあります。(※2)

亜鉛不足が起こってしまう理由を知ろう

亜鉛不足の原因のひとつに、食生活の乱れや、ダイエット中の偏った食事があげられます。そのため、亜鉛が含まれる食材をしっかり摂るようにしてください。

また、食品添加物が亜鉛の吸収を阻害する場合があるため、加工食品ばかり食べないように気を付けましょう。通常の食事では亜鉛を摂り過ぎる心配はありませんが、亜鉛のサプリメントを不適切に利用すると、下痢や吐き気といった健康障害を生じるおそれが。亜鉛を過剰に摂らないよう、注意してください。(※1,5)

亜鉛不足を助ける!おすすめの食べ物

亜鉛が多く含まれているのは、おもに魚介類や肉類です。また、豆やナッツなどにも亜鉛が含まれていますよ。亜鉛が豊富な食材について、100gあたりの含有量を見てみましょう。

・牡蠣……14.5mg
・豚肉(かた)……3.1mg
・うなぎ(かば焼き)……2.7mg
・くるみ……2.6mg
・糸引き納豆……1.9mg
・えだまめ……1.4mg
・とろろ昆布……1.1mg

このように、身近な食材を摂ることで、亜鉛の摂取量を増やせますよ。(※6,7,8,9,10,11)

亜鉛をもっと効率よく取り入れる食事の仕方

亜鉛を効率よく摂るには、肉類や魚介類が役立ちます。亜鉛が豊富な食材というだけでなく、肉類や魚介類に含まれる「動物性たんぱく質」は、亜鉛の吸収を促す作用があるためです。

また、「クエン酸」や「ビタミンC」も亜鉛の吸収を促進します。いずれもレモンやグレープフルーツなどの柑橘類に多く含まれているため、亜鉛が豊富な食材と組み合わせることをおすすめします。(※2)

亜鉛不足を防ごう!おすすめレシピ5選

1. たっぷりレモンをかけて。牡蠣フライ

Photo by macaroni

トップクラスの亜鉛含有量を誇る牡蠣。サクサクの食感が楽しめる牡蠣フライにして、おいしくいただきましょう。亜鉛の吸収を促すビタミンCやクエン酸が含まれているため、レモンを絞って食べるのがおすすめです。(※2)
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