ライター : 稲吉永恵

野菜ソムリエ / ローフードマイスター / オーガニックコンシェルジュ

ブロッコリーの冷凍方法は用途によって変える

Photo by 上原 花菜

料理に使う場合は生で冷凍する

炒め物やスープのように冷凍後に加熱する場合は、生の状態で冷凍保存するのがおすすめです。 小房に分け、フリーザーバッグに入れて冷凍してください。ゆでてから冷凍するよりも、シャキシャキとした食感をキープできますよ。

お弁当やサラダに使う場合はゆでて冷凍する

冷凍後に加熱せず使う場合は、ゆでてから冷凍しましょう。 お弁当の彩りやサラダなど、少し使いたいときに便利ですよ。ゆでるときは、お湯でゆでるより電子レンジで加熱したほうが、水溶性の栄養素が溶け出しにくいのでおすすめです。

冷凍ブロッコリーが臭い・まずい理由と解決方法

Photo by 上原 花菜

ブロッコリーを冷凍したとき、匂いが気になったり、おいしくなかったりしたことはありませんか?それは、ブロッコリーに含まれる水分が凍って細胞を破壊するから。解凍時に破壊された細胞から旨味が流れ出ることで、食感や風味が変わってしまうのが理由です。

なるべく水分を残さない

生で冷凍する場合は、よく洗ったあとしっかり水気を切り、水分を拭き取ります。ゆでる場合は粗熱を十分に取ってから水分を拭き取り、冷凍してくださいね。 ブロッコリーはつぼみの部分に水分がたまりやすいので、特にしっかりと水気を拭き取るようにしましょう。

平らにして急速冷凍

できるだけブロッコリーの食感とおいしさをキープしたまま冷凍するには、短時間で凍らせるのも重要。ブロッコリーを保存袋に入れる場合は、重ならないよう平らにしましょう。金属製のバットの上にのせれば、急速冷凍できます。バットがない場合は、アルミホイルを敷いても良いですよ。

香りの強いものと一緒に調理

ブロッコリーやキャベツ、大根などアブラナ科の野菜には、「イソチオシアネート」という成分が含まれます。ブロッコリーを調理したときににおいがするのは、このイソチオシアネートのせい。特に切ったりゆでたりすることで分解が進み、異臭がします。

気になる方は、香りの強いにんにくで炒めるのがおすすめ。カレー粉やハーブを使って調味するのもよいですよ。

生ブロッコリーの冷凍保存・解凍方法(日持ち:約1ヶ月)

冷凍保存方法

1. ブロッコリーを小房に分け、水気を拭き取る

Photo by 上原 花菜

ブロッコリーを小房に分け、しっかりと洗います。ざるにあげて水気を切り、水分を拭き取ります。

2. ジッパー付き保存袋に入れる

Photo by 上原 花菜

ジッパー付き保存袋に重ならないように入れ、空気を抜きます。しっかりとジッパーをしめ、冷凍庫に入れます。

解凍方法

冷凍ブロッコリーは凍ったまま調理できます。解凍すると水っぽくなるので、そのまま炒めたり、スープに入れたりしましょう。そのまま食べる場合は、熱湯で2〜3分ほどゆでるか、電子レンジ600Wで3分ほど加熱してください。

ゆでブロッコリーの冷凍保存・解凍方法(日持ち:約1ヶ月)

冷凍保存方法

1. ブロッコリーを熱湯でゆでる

Photo by 上原 花菜

ブロッコリーを小房に分け、洗います。鍋に熱湯を沸かしてブロッコリーを入れ、2〜3分ゆでます。

2. 水気を切って、保存袋に入れる

Photo by 上原 花菜

ブロッコリーをざるにあげ、粗熱を取ります。水気を拭き取ってジッパー付き保存袋に入れ、冷凍します。

解凍方法

ゆでたブロッコリーは、常温で10分ほど置くか、冷蔵庫で自然解凍して食べられます。すぐに食べたいときは、熱湯でさっとゆでるか、電子レンジ600Wで30秒ほど加熱します。炒め物のような加熱調理に入れる場合は、凍ったまま加えて、加熱しすぎないようにしてくださいね。

レンチンブロッコリーの冷凍保存・解凍方法(日持ち:約1ヶ月)

冷凍保存方法

1. ブロッコリーを電子レンジで加熱する

Photo by 上原 花菜

小房に分けたブロッコリーを洗い、耐熱容器に入れます。ふんわりとラップをかけ、電子レンジ600Wで2分加熱します。

2. 粗熱を取り、フリーザーバッグに入れる

Photo by 上原 花菜

容器から取り出し、粗熱を取ります。水気を拭き取って、フリーザーバッグに入れて冷凍します。

解凍方法

常温もしくは冷蔵庫で自然解凍します。すぐに食べるときは、電子レンジ600Wで30秒ほど加熱してください。加熱調理に使う場合は、冷凍のまま使用してくださいね。

冷凍ブロッコリーをそのままお弁当に入れたいとき

加熱済の冷凍ブロッコリーを使用する

冷凍ブロッコリーをそのままお弁当に入れるなら、ゆでたり電子レンジでチンしたりした加熱済みのものを使いましょう。前の晩から冷蔵庫に移し、自然解凍させるとよいですよ。また、凍ったままお弁当に詰めて保冷剤代わりにするのもおすすめ。

ざる付きのお弁当箱を使う

冷凍ブロッコリーは、解凍するうちに水分が出ます。ブロッコリーから出た水分が、ごはんやほかのおかずに流れて水っぽくなるのを防ぐために、ざる付きのお弁当箱を使うのもよいですね。

別の容器やシリコンカップに分けて入れる

同じお弁当箱に入れるなら、アルミホイルやシリコンカップに分けて入れるのもよいアイデア。また、別の容器に入れておくと、そのままドレッシングをかけてサラダにして楽しめますね。

下にキッチンペーパーやかつおぶしをしく

冷凍ブロッコリーの下に、キッチンペーパーをしいておけば、余分な水分を吸い取ってくれます。同じ理由で、かつおぶしをしいたりまぶしたりしておけば、かつおぶしが水分を吸ってくれますよ。さらに、旨味や香りも付くため、おいしさもアップしますね。

ブロッコリーは賢く冷凍保存しよう

冷凍保存を活用すれば、栄養たっぷりのブロッコリーをいつでもおいしく食べられます。ブロッコリーの上手な冷凍・解凍方法を知っておくと、安売りのときにも助かりますね。お弁当の隙間や、料理にちょっと彩りを添えたいときに大活躍してくれますよ。
【参考文献】
(2022/05/06)

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