ほかに、腸活におすすめの飲み物は?

水・白湯

便秘の原因のひとつに水分不足があります。健康な状態の便のほとんどは水分でできており、適切な水分量の便は適度な重さとなめらかさを保っているのが特徴です。そうした便は腸の中をスムーズに移動して排出されやすくなります。

また、常温や少しぬるいくらいの温度で飲むと腸のはたらきを鈍らせずにすみ、おすすめです。(※16)

牛乳

牛乳に含まれる乳糖は人間の消化酵素では分解されないのが特徴です。分解されずに大腸まで届いた乳糖は善玉菌の栄養源になります。同時に乳糖は腸内の水分を便に摂りこんで、便の固さをやわらかくするはたらきも持ち、排便しやすくなることから、便秘気味な方におすすめです。

ただし、牛乳で下痢を起こしてしまう体質の方もいるため、無理して飲まないよう注意しましょう。(※17)

乳酸菌飲料

人間の腸には善玉菌の一種である乳酸菌が存在し、乳酸菌が作り出した乳酸によって腸内を酸性に保つことで腸内環境が整っています。偏った食生活やストレス、病気や抗生物質が原因で、悪玉菌が優勢の腸内環境になるため、注意が必要です。

乳酸菌を増やして腸内の環境を整えるために「プロバイオティクス」と呼ばれる乳酸菌を摂取する方法があります。選ぶ際は特定保健用食品(トクホ)に認定されているものがおすすめです。(※18,19)

注意点・ポイント

カフェイン・タンニンの摂り過ぎに注意する

コーヒーやお茶に含まれるカフェインは大腸のはたらきを活発にする作用を持っているため、適量であれば便秘対策にも向いています。しかし、その一方で利尿作用を持つことから、カフェインを摂り過ぎることで腸内の水分が不足し、便が固くなることがあるため、注意が必要です。

また、コーヒーやお茶に含まれるタンニンも腸のけいれんを抑えて便をかたくする作用があるため、水分を補給したい場合は水や白湯、ハーブティーなどにするほうが良いでしょう。(※20)

オリゴ糖を活用する

オリゴ糖は糖質のうち単糖が3~10個結びついた糖です。低エネルギーのうえに善玉菌の栄養源となり、それらを増やす作用があります。腸内細菌の栄養源となる「プレバイオティクス」の一種です。オリゴ糖を飲み物に甘みをつける際に使うことで、腸内環境の向上につながります。(※18,21)

飲み物を活用して腸内環境を整えましょう

便秘や腸内環境を整えたいときにおすすめの飲み物について解説しました。抹茶や青汁、ココアなどは飲み物としてそのまま飲む以外にも、ヨーグルトに混ぜたり、お菓子の材料にしたりもできる食材です。ご自身の腸の状態に合わせて摂り入れやすい形で普段の生活で活用してみてください。
【参考文献】
(2023/08/31参照)
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