GLP-1ダイエットのやり方

ただし、本来のGLP-1ダイエットをおこなうには医療機関で受診する必要があると工藤先生。

「ダイエット外来のあるクリニックや病院で診療を受け、GLP-1受容体作動薬を処方してもらいましょう。ちなみに、私が務める工藤内科でも処方は受けられます。
薬剤は注射製剤なのですが、いわゆるハンコ注射で、痛みはほとんどありません。週に1回のタイプと1日1回のタイプがあって、前者は1週間、後者は1日間、満腹に近い状態が続きます。
現在は週1回の製剤がシェアの7割を占めているのですが、そちらがより手軽で、かつ安全性が高い(頻度が低い=感染症のリスクが低い)からでしょうね」
とはいえ、GLP-1ダイエットは必ずしも医療機関の世話にならなければできないダイエット法ではないのだとか。

「食べるものを選び、食べ方を工夫することで、食後の体に分泌されるGLP-1の量を増やせば、GLP-1ダイエットに近い効果を得られます」

GLP-1ダイエットのおすすめ食材

では、食事でGLP-1ダイエットをおこなうにはいったい何を食べればいいのか。

「ズバリ、お肉です。豚肉、鶏肉、牛肉……、お肉ならなんでもいいのですが、ダイエットという点を考えるなら、L-カルニチンを多く含む牛の赤身肉がベターでしょう」
※体の中の脂肪(脂肪酸)をエネルギーに変えるとき、燃焼炉であるミトコンドリアへの運び屋となる栄養素
工藤先生によると、「GLP-1ダイエットではお肉の種類や調理法より何から食べるかが大切」。このダイエットをしているときは、毎回の食事を以下の順で食べるようにしてください。
1. 肉
2. 野菜
3. 炭水化物
「これがもっとも食後ホルモンのインクレチンが出やすくなる順番です。私の著書『ミートファーストダイエット』(ワニブックス刊)に詳しく書いているので、興味のある方はぜひご一読を」

GLP-1ダイエットの注意点

投薬によるGLP-1ダイエットは、1型糖尿病患者、妊娠中の人、高齢者(70才以上)、未成年者には推奨されていません。胃腸のぜん動運動を抑えることによって生じる吐き気やむかつき、下痢などの副作用も報告されています。加えて、

「GLP-1受容体作動薬は糖尿病の薬でもあり、ごくまれに血糖値が下がることがあります。GLP-1ダイエット中に体調が悪くなった場合、少量の炭水化物を先に食べるようにしてください。それでも十分な効果を期待できます。これはミートファーストによってGLP-1ダイエットをおこなう場合も同様です」。
また、GLP-1ダイエット中は少しの食事で満腹感を得られるため、一度に食べられる量が少なくなるとのこと。量が減る分、栄養的な質の高い食事を心がけましょう。

「良質なたんぱく質、食物繊維、ビタミン類を積極的に摂取し、高カロリーな食べものは意識して避ける。そういう食事をすることで健康管理にも留意しながら、ダイエットを続けてください」

GLP-1ダイエットに役立つ肉料理レシピ7選

GLP-1ダイエット中の食事では、ミートファーストを心がけましょう。おすすめの肉料理7レシピをご紹介!

1. 旨味たっぷり♪「牛肉の和風マリネ」

ヘルシー食材のきのこや長ネギと一緒に牛肉をさっぱりと食べる、満足感の高いおかずです。カロリー、油分、どちらもひかえめなので、ダイエット中、お肉をたくさん食べたいときにおすすめです。

2. スタミナおかず!「にんにくの芽たっぷり野菜焼き肉」

お肉だけでなく野菜もたっぷりと取れるスタミナ料理です。カロリーをオフしたいなら、材料の焼肉のタレはややひかえめに。冷めてもおいしく食べられるので、お弁当おかずにもぴったり。
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