ライター : 稲吉永恵

野菜ソムリエ / ローフードマイスター / オーガニックコンシェルジュ

行者にんにくとは?

行者にんにくとはユリ科ねぎ属の山菜で、ねぎやニラの仲間。北海道から近畿地方に分布し、寒冷地の山間に群生することから、山に入った修行者が精力をつけるために食べたため、「行者にんにく」と命名されたと言われています。また北海道では、アイヌの人々が干して保存食とすることから、別名「アイヌねぎ」「エゾねぎ」とも呼ばれます。

味・におい

行者にんにくは、にんにくやねぎのような強烈な香りが特徴。葉の部分はニラに似ていて、シャキシャキとした食感が魅力です。行者にんにくは、ニラやねぎのように細いものではなく、太さがあるもののほうが歯応えを楽しめますよ。

また、行者にんにくは、生のままみそやマヨネーズを付けて食べられます。とてもおいしいですが、強烈なにおいが口に残るので注意してくださいね。

産地・旬

行者にんにくの主な産地は北海道や長野県。ハウス栽培の行者にんにくが1月頃から出荷され始め、北海道産の天然物が3月頃から徐々に出回り始めます。

流通している天然物の多くは北海道産で、旬は4~5月。5月中旬にピークを迎え、6月には収穫時期は終了します。行者にんにくは、育つまでに5年ほどかかるため、天然物は大変希少。近年では、栽培物が多く出回っていますよ。

定番の食べ方。行者にんにくのしょうゆ漬け

行者にんにくのしょうゆ漬けは、北海道では代表的な食べ方。刻んでからごはんや豆腐にのせて食べるのが一般的で、お酒にもよく合いますよ。漬けだれにも行者にんにくの香りが染み込むため、調味料としても使えてとても便利。肉と炒めたり、パスタやチャーハンの味付けに使ったりと重宝します。

行者にんにくのしょうゆ漬けの保存方法は?

行者にんにくのしょうゆ漬けを作ったら、最後までおいしく食べ切りたいですよね。長期保存するには、煮沸消毒した瓶に入れ密封して保存しましょう。冷蔵庫で約半年〜1年保存できるので、まとめて漬けて少しずつ食べるのがおすすめ。瓶から取り出す際は、清潔な箸やトングを使うと、傷みを防ぐことができますよ。

野菜ソムリエおすすめ!行者にんにくのレシピ12選

1. パパッと簡単。行者にんにくとエリンギのお浸し

行者にんにくの手軽な調理法としておすすめなのが、お浸し。ゆでてから水気をよく絞るのがおいしく作るコツですよ。レシピではふりかけを活用しますが、かつおぶしやちりめんじゃこでも代用可能。しょうゆだけでなく、めんつゆやポン酢しょうゆで和えてもおいしく作れます。

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