牛乳の栄養はカルシウムだけじゃない！栄養素やカロリーについて解説 (3ページ目)

ビタミンB2は発育の促進にかかわり、重要な役割を持っています。成長期のお子さんの場合、ビタミンB2が不足すると育ちに影響することが。特に、子どもたちは活動量が多いため、ビタミンB2の必要量が増えます。水溶性ビタミンは体内に蓄積されにくく、毎日摂取することが大切です。（※9）

牛乳に含まれる栄養を吸収しやすくさせる方法は？

カルシウムは、単体ではあまり吸収率が良くありません。カルシウムの吸収を促進させる食品と一緒に摂ること、吸収を阻害する食品を過剰に摂らないようにすることが大切です。

カルシウムの吸収を促進させる成分には、ビタミンDやクエン酸があります。ビタミンDは、魚やきのこ類に多く含まれます。クエン酸が多いのは、かんきつ類や梅干しなどです。これらの食品を献立に組みあわせて摂ることで、カルシウムの吸収率がアップしますよ。

吸収を阻害するものには、植物性食品に含まれるシュウ酸やフィチン酸といったものがあります。シュウ酸はほうれん草に、フィチン酸は豆や穀類に含まれていますよ。そのほか、加工食品に多いリンの過剰摂取は、カルシウムを体外への排出を促してしまうので注意が必要。

また、ビタミンB2は水に溶けやすい性質があるので、そのまま飲んだり、スープやソースとして牛乳を丸ごと摂取することがおすすめです。（※6,9,15）

牛乳でお腹をくだす理由は？

牛乳を飲むと毎回お腹の調子が悪くなる、という方は、牛乳に含まれる「乳糖」を分解する酵素（ラクターゼ）のはたらきが弱いのかもしれません。

特に、激しい下痢を起こす場合は、ラクターゼが欠乏し、乳糖を消化できない状態である可能性が。この状態は「乳糖不耐症」といわれ、小児でも成人でもみられます。その場合、牛乳を飲むことは避けるようにしましょう。なお、ヨーグルトやチーズは、乳糖が一部分解されているため、食べられることが多いようです。

また、冷たい牛乳を一気に飲むことで腸が刺激されてお腹をくだしてしまう、ということも。人肌くらいに温めて、少しずつ飲むようにするとよいですよ。（※16,17）