ライター : macaroni 編集部

きのこたっぷり!カチョエぺぺのレシピ

Photo by macaroni

調理時間 20
イタリア・ローマを代表する3大パスタのひとつといわれるカチョエぺぺ。イタリア語でcacio(カチョ)はチーズ、pepe(ぺぺ)はこしょうを意味するとおり、すり下ろしたチーズと黒こしょうが主役のパスタです。

今回、学芸大学のイタリア料理店「リ・カーリカ」をはじめ5店舗を展開する「タバッキ」代表兼総料理長の堤 亮輔シェフに、カチョエぺぺのアレンジレシピを教えてもらいました。

「カチョエペペで使用するチーズは本来はペコリーノロマーノですが、購入しやすいパルミジャーノ・レッジャーノを使用します。材料が非常にシンプルなぶん、少し物足りなさを感じる方もいるかもしれません。そこでおすすめしたいのが、秋に旬を迎えるきのこ。きのこを添えると食べ応えが出ます。お好みの種類をいくつか組み合わせてみてください。

また、ソースが濃厚なので麺が太いパスタとの相性がいいんですよ。うちのお店の看板メニュー、うどんのようなピチ(手打ちの太麺パスタ)にもよく合います。今回は、ピチを使ってカチョエペぺの作り方のコツとアレンジ方法をお教えします」


ピチの作り方はこちら▼

材料(2人分)

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  • スパゲッティ 200g
  • きのこ(エリンギ、しいたけなど)) 100g
  • ベーコン 10g
  • 適量
  • オリーブオイル 適量
  • 焦がしバターソース
    • バター(無塩) 20g
    • 黒こしょう 5g
    • ゆで汁 70cc
  • チーズソース
    • パルミジャーノ・レッジャーノ 50g
    • バター(無塩) 40g
    • ゆで汁 少々

下ごしらえ

黒こしょうを挽く

鍋を使って粒こしょうをつぶす様子

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粒こしょうを粗挽きします。 「カチョエペぺは黒こしょうが主役なので、できれば挽きたてを使ってください。ペッパーミルがない場合は、粒こしょうをバットなどに入れて鍋を上から押し付けるようにして、鍋底でつぶすといいですよ」

作り方

1.パスタをゆでる

ピチをゆでる様子

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1Lの水に塩10g(分量外)を入れて火にかけ、沸騰したらパスタを加えてゆでます。 「パスタは表示よりも1、2分短めにゆでてください」

2.黒こしょうを炒る

フライパンで黒こしょうを乾煎りする様子

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黒こしょうをフライパンに入れて、弱火で乾煎りします。香りが出てきたら火を止め、仕上げ用に半分取り分けておきます。 「乾煎りするのは、黒こしょうの水分を飛ばすため。炒ることでこしょうの香りが強くなるんです」

3.焦がしバターソースを作る

乾煎りした黒こしょうにバターを加えた様子

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2のフライパンにバター20gを入れます。弱火にかけて、バターをゆっくりと溶かしながら焦がします。 「バターにこしょうの香りをまとわせるようなイメージで、バターを溶かしていきます」
焦がしバターソースにパスタのゆで汁を加える様子

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バターがキツネ色に焦げはじめて泡がフツフツしなくなったら、パスタのゆで汁70ccを加えます。ゆで汁でソースを伸ばし、火を止めます。

4.きのことベーコンを切る

しいたけを包丁で切る様子

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エリンギ、まいたけは手で割きます。しいたけは石づきの硬い部分だけ切り落とし、4分割に切ります。ベーコンは1cm幅に切ります。 「きのこはお好みのものを使ってください。ベーコンは旨味が出やすいブロックがおすすめです」

5.具材を炒める

フライパンでベーコンときのこを炒めている様子

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フライパンにオリーブオイルを引き、ベーコンを炒めます。ベーコンがカリッとしてきたらきのこを加えて塩をします。こんがりと色付くまで炒め、火を止めます。

6.チーズソースを作る

ボウルでパルミジャーノ・レッジャーノとバターを和える様子

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ボウルにパルミジャーノ・レッジャーノを入れ、バターとパスタのゆで汁を加えて混ぜ合わせます。

7.パスタとソースを合わせる

焦がしバターソースとパスタをパスタを和えている様子

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2のフライパンを中火にかけ、焦がしバターソースを温めます。ゆで上がったパスタを加えてよく合えます。
焦がしバターソースを和えたパスタにチーズソースを加えた様子

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火を止めて、6のソースを加えてさらによく混ぜます。 「混ぜているとソースがトロっとしてきます。全体にツヤが出てきたらOKです」

8.盛り付ける

カチョエぺぺを皿に盛り付ける様子

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皿に盛り、パスタの上に5をトッピングします。半分取り分けておいた黒こしょうと、お好みでパルミジャーノ・レッジャーノをふりかけたら完成です。

きのこのカチョエペぺはワインが進むこと必至!

少ない材料で作れるカチョエぺぺですが、カルボナーラ同様「チーズがうまく溶けない」「ボソボソになってしまう」など、難易度が高いパスタともいわれています。しかし、堤シェフのカチョエペペはじつにクリーミーで、目を見張るおいしさでした。

「黒こしょうの香りを立たせることが、カチョエぺぺをおいしく作るポイントです。チーズは余熱で溶かすと、なめらかなソースになります」と堤シェフ。

こんがりと焼いたきのこはチーズソースとの相性が抜群によいので、ひと口頬張るごとに笑みがこぼれてしまいました。もちろん、そのままでも立派なお酒のおつまみになりそうです。秋の夜長、ワインを飲まれる際はきのこのカチョエペぺの準備をお忘れなく!

教えてくれた人

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「リ・カーリカ」代表・総料理長/堤 亮輔シェフ 東京・学芸大学「リ・カーリカ」をはじめ5店舗を展開する「タバッキ」の代表兼総料理長。イタリア・トスカーナでの修業を経て、フランス料理店、ワインバー、和食店に勤務。2013年、自然派ワインとイタリア料理の店「リ・カーリカ」をオープン。コロナ禍には店の定番メニュー「ピチ・アリオーネ」の冷凍パスタや冷凍スープを開発し、オリジナルブランド「ベストヒット リ・カーリカ」を立ち上げ、EC販売や卸にも力を入れている
取材協力
取材・文/福田 彩(macaroni 編集部)
撮影/植松富志男(macaroni 編集部)

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