ライター : 塚本 晴香

管理栄養士 / webライター

オートミールとは

オートミールとは、「oats=オーツ麦」と「meal=食事」という英単語を組み合わせてできた言葉です。オーツ麦の主な産地はアメリカやカナダ、フランス、西ドイツ。小麦やとうもろこしなどと同じ穀類で、イネ科の植物です。

オーツ麦はそのままでは食べられません。そのため、蒸したり、ローラーで押しつぶしたり、粉砕したりして食べやすく加工したものをオートミールと呼びます。

オートミールは精白処理をおこなわず外皮を取り除かないため、栄養が豊富な食品ですよ。

オートミール栄養成分

カロリーたんぱく質糖質食物繊維カルシウムビタミンB1
30g(1食分)105kcal4.1g17.9g2.8g14mg1.2mg0.06mg
100gあたり350kcal13.7g59.7g9.4g47mg3.9mg0.20mg
(※1,2)
オートミールを同じ穀類であるごはんと比較してみましょう。ごはん1食(150g)あたりのカロリーは234kcal、糖質は53.4gです。それに対して、オートミールは1食(30g)あたりのカロリー。は105kcal、糖質量が17.9g。オートミールは、1食あたりで低カロリー・低糖質な食材であるとわかります。また、カルシウム・鉄・ビタミンB1などのミネラルも豊富に含まれていますよ。(※3,4)

オートミールの効果効能

効果効能

  1. 腸内環境を整える
  2. コレステロール値を下げる
  3. 血糖値の急激な上昇を抑える

腸内環境を整える

オートミールは食物繊維が豊富な食品です。100gあたりに水溶性食物繊維が3.2g、不溶性食物繊維が6.2g含まれています。

なかでも、オートミールに豊富な不溶性食物繊維は、便のカサを増やし、便通をスムーズにするはたらきがありますよ。また、水溶性食物繊維も不溶性食物繊維も善玉菌のエサとなり、腸内環境を整える作用が期待できます。(※5,6)

コレステロール値を下げる

オートミールには、不溶性食物繊維の仲間であるβ-グルカンと呼ばれる成分が含まれていますよ。

β-グルカンは、摂取しても消化されることなく腸まで達します。そのため、コレステロールを吸着して一緒に体外へ排泄する作用がありますよ。また、コレステロールの吸収を抑える作用もあります。

これにより、コレステロール値の低下が期待できますよ。(※7,8)

血糖値の急激な上昇を抑える

食事から糖分を摂取すると、血糖値が上がります。上昇した血糖値を下げるための唯一のホルモンが膵臓から分泌されるインスリンです。インスリンは適量であれば、身体に良いはたらきをしてくれますが、必要以上に分泌されると脂肪の合成を促進してしまいます。

オートミールはGI値が55の低GI食品です。GI値とは、グライセミック・インデックス(Glycemic Index)の略で、食後血糖値の上昇を示す指標のこと。GI値が低いほど糖質がおだやかに取り込まれるため、血糖値の上昇も緩やかです。そのため、オートミールは、血糖値の急激な上昇抑制に役立ちますよ。(※8,9,10,11)
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