ライター : 塚本 晴香

管理栄養士

オートミールとは

オートミールとは、「oats=オーツ麦」と「meal=食事」という英単語を組み合わせてできた言葉です。オーツ麦の主な産地はアメリカやカナダ、フランス、西ドイツ。小麦やとうもろこしなどと同じ穀類で、イネ科の植物です。

オーツ麦はそのままでは食べられません。そのため、蒸したり、ローラーで押しつぶしたり、粉砕したりして食べやすく加工したものをオートミールと呼びます。

オートミールは精白処理をおこなわず外皮を取り除かないため、栄養が豊富な食品ですよ。

オートミールが人気な理由

オートミールは1食(30g)あたりのカロリーが105kcal、糖質が17.9g。それに比べてごはんは1食(160g)あたりのカロリーが250kcal、糖質が57.0g。

オートミールのほうが、カロリーは約1/2、糖質は約1/3に抑えられます。また、オートミールは不溶性食物繊維が豊富なので、便のカサを増やし便通を整えるはたらきがありますよ。

ダイエット中の方はもちろん、健康志向の方にとくに人気があり、近年注目を集めている食品です。(※1,2,3,4,5)

オートミール1食分(30g)の栄養成分

エネルギー(カロリー)……105kcal
たんぱく質……4.1g
脂質……1.7g
炭水化物……20.7g
糖質……17.9g
カルシウム……14mg
鉄……1.2mg
ビタミンB1……0.06mg
コレステロール……0mg
食物繊維総量……2.8g
食塩相当量……0g(※1,2)

オートミール100gの栄養成分

エネルギー(カロリー)……350kcal
たんぱく質……13.7g
脂質……5.7g
炭水化物……69.1g
糖質……59.7g
カルシウム……47mg
鉄……3.9mg
ビタミンB1……0.20mg
コレステロール……0mg
食物繊維総量……9.4g
食塩相当量……0g(※2)

オートミールのGI値も詳しく解説

GI値とは?

GI値とは、「Glycemic Index(グライセミック・インデックス)」の略で食後の血糖値の上昇度合を示す指標のことです。

GI値が70以上を高GI食品、56~69を中GI食品、55以下を低GI食品と分類しています。

GI値が高い食品ほど、血糖値が急激に上昇するため、体内で多量のインスリンが分泌されます。インスリンは、脂肪の分解を抑制し合成を促進するはたらきがあります。

反対に、GI値が低ければ血糖値は緩やかに上昇するため、余分なインスリンは分泌されません。(※6,7)

オートミールのGI値はどのくらい?

では、具体的にオートミールのGI値はどのくらいなのでしょうか。同じ穀類の白米や食パン、玄米と比較してみましょう。

・食パン
GI値……91

・白米
GI値……84

・玄米
GI値……56

・オートミール
GI値……55

オートミールのGI値は55なのでこのなかではもっとも低く、低GI食品に分類されます。白米や食パンは、GI値が70以上なので高GI食品であることがわかります。

したがって、オートミールは白米やパンよりもGI値が低いため、血糖値が急激に上がりにくい食品であるといえますよ。(※5,6,8)
※新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、不要不急の外出は控えましょう。食料品等の買い物の際は、人との距離を十分に空け、感染予防を心がけてください。
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