焼き上がりの高さを比較

Photo by macaroni

薄力粉、中力粉に比べ、強力粉で作ったパウンドケーキは圧倒的に膨らみが悪いことがわかります。タンパク質量が多いので、生地に粘り(グルテン)が発生し、焼いている途中に固まって膨らみにくくなってしまったのではないかと考えられます。

タンパク質量の少ない薄力粉、中力粉はどちらもしっかりと高さの出た焼き上がりになりました。

食感を比較

薄力粉

Photo by macaroni

中力粉

強力粉

しっとりふわふわ、軽い食感に焼き上がった薄力粉に対し、強力粉は目が詰まって硬く、歯ごたえのある仕上がりでした。口の中で咀嚼したときにもそもそとするような感じ……。

タンパク質量がちょうど中間である中力粉は、パウンドケーキの仕上がりも中間でした。薄力粉より軽さはかけるものの、強力粉のようなもそもそとした食感はなく、おいしく食べられる硬さでしたよ。

さらに指で触ってみると生地の硬さには明らかな違いが……!薄力粉は抵抗がなく指がスーッと沈む。中力粉は多少抵抗はあるものの、ほどよいやわらかさ。強力粉は断トツ硬い。指で押したときに反発力がありました。

小麦粉の違いを理解すればお菓子作りの幅が広がる!

小麦粉それぞれの適性はなんとなく理解していたものの、こんなにも違いが出るとは……!検証の結果、強力粉でケーキを焼くのはあまりおすすめではなく、やはり薄力粉が一番適しているということがわかりました。今回は「膨らみ」と「しっとりふわふわ食感」が重要なパウンドケーキでの実験だったのでなおさらですね。ただ、クッキーやタルトなどのほかの焼き菓子ではまた違った結果が出そうです。

かといってお菓子作りに強力粉は絶対ダメ!という訳ではありません。実際に私はクレープやシフォンケーキを焼くときに薄力粉の一部を強力粉に変えて作ることもあります。強力粉を加えてほんの少し生地に粘りを出すことで、生地が破れにくくなったり、もっちりとした食感を出したりすることができるんですよ。

また、中力粉は言ってしまえば既に薄力粉と強力粉がブレンドされたようなもの。ドーナツやクッキー、チュロスなどに使うとほどよい歯ごたえが楽しめるのでおすすめです。おうちに強力粉を余らせている方はぜひ、薄力粉とブレンドしてお菓子を作ってみてください♪

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