ライター : ☆ゴン

お盆とはどんな行事のこと?

お盆の由来は宗教行事がはじまり

お盆とは、「盂蘭盆会(うらぼんえ)」という宗教行事の略称で、起源は中国の仏教または道教だとされます。江戸時代の奉公人が実家へ帰る「藪入り(やぶいり)」と重なることから、先祖供養や墓参りの一大イベントとして発展。いまでは夏のお盆休みとして、すっかり定着している習慣です。

お盆の期間は地域によって3通り

日本では古くから、旧暦の7月13~16日がお盆でした。明治時代に新暦へ移行すると、旧暦とほぼ同時期である8月13~16日に変更され、月遅れ盆と呼ぶ全国の統一基準になります。

しかし東京を含む関東など、新暦の7月をお盆(新盆)とする地域も。奄美大島や沖縄では、いまでも旧暦の7月をお盆としていて、毎年お盆の日が変動します。

お盆にふるまう料理はなにを作る?

お盆は家に帰ってくる故人や、ご先祖の霊を迎える行事。そのため精進料理を用意して、集まった人にも同じものを食べてもらうのが、昔からの慣例でした。

しかし時代の流れとともに、精進料理にこだわる家庭は少数派に。いまではお盆の料理に特別な決まりはありません。地域性や宗教の違いだけでなく、故人の好物を供えたいという想いから、いろんな料理をふるまう家庭が多くなっています。

伝統的な精進料理を意識して作るのなら

お盆のお供えはやはり精進料理で、来客にも同じものをと考える人もいます。そんな場合は、料理を作るうえで最低限のルールだけは守るようにしましょう。

肉や魚を含まない料理であることはもちろん、にんにくと玉ねぎ、ニラやねぎなどの辛味と匂いのある野菜も禁忌。仏教で「五辛五葷(ごしんごくん)」と嫌われるため、なるべく避けたいところですね。

お盆に精進料理を食べる理由

仏教の教え「五戒」のなかには、生き物を殺してはならないとする、不殺生戒(ふせっしょうかい)があります。その仏教をもとにご先祖を供養するのに、生き物を殺生した肉や魚を供えるのは、論外だという考え方。

せめてお盆の間だけは、いままで食物としてきた生き物に感謝し、供養するという意味合いもあるようです。そのため穀物や野菜などで作る、精進料理が食べられるようになったとされます。

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