ライター : 渡辺 りほ

管理栄養士

黒豆の栄養は健康にいい?

黒豆の特徴でもある黒色は、アントシアニンによるもの。アントシアニンは抗酸化物質のひとつで、老化対策に役立ちます。

そのほか、黒豆にはたんぱく質食物繊維のほか、カルシウムなどのミネラルが含まれます。どれくらいの量を含むのか、一覧で見てみましょう。(※1,2,3)

黒豆の栄養成分表

100gあたりに含まれる量
乾燥黒豆ゆでた黒豆黒豆煮
カロリー349kcal155kcal237kcal
たんぱく質33.9g14.7g5.9g
脂質18.8g8.6g3.8g
糖質8.3g1.9g45.1g
食物繊維20.6g7.9g2.6g
6.8mg2.6mg1.7mg
カルシウム140mg55mg34mg
(※1,4)
黒豆は低脂質・高たんぱく質で、食物繊維ミネラルを多く含む食品です。

なお、100gあたりで比較すると、形態によって黒豆の栄養価が異なります。これは調理によって水分量が変化したり、調味料の栄養価が加わったりするためです。黒豆煮は砂糖を多く使うため、ゆでた黒豆と比べると糖質が高くなります。

黒豆の栄養素と効果効能5選

黒豆の栄養素と効果効能

  1. 筋肉や臓器を構成する「たんぱく質」
  2. 骨や歯を構成する「カルシウム」
  3. 貧血対策に役立つ「鉄」
  4. 便秘対策に役立つ「食物繊維」
  5. 女性ホルモンと似たはたらきをする「イソフラボン」

筋肉や臓器を構成する「たんぱく質」

黒豆に含まれるたんぱく質は筋肉や臓器を構成する栄養素。そのほか酵素やホルモン、免疫物質としてさまざまな役割があります。

日本人の食事摂取基準によると、一日のたんぱく質摂取の推奨量は18~64歳の男性で65g、65歳以上の男性で60g、18歳以上の女性で50gです。(※1,5)

骨や歯を構成する「カルシウム」

黒豆に含まれるカルシウムは人体に一番多く含まれているミネラルで、骨や歯を構成します。ごく一部は血液や筋肉や神経内にあり、血液の凝固を促して出血対策に役立ったり、心筋の収縮作用を増し、筋肉の興奮性を抑えたりするはたらきも。

ビタミンDが不足するとカルシウムの吸収が悪くなるため、ビタミンDが豊富な魚類やきのこ類を一緒に摂取するようにしましょう。(※1,6,7)

貧血対策に役立つ「鉄」

黒豆に豊富な鉄は、全身に酸素を運搬するため貧血対策に役立ちます。

鉄は動物性たんぱく質やビタミンCを一緒に摂ると、吸収しやすくなりますよ。ビタミンCが豊富なゆずを黒豆煮に組み合わせてみてはいかがでしょうか。(※1,8,9)
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