ライター : ☆ゴン

春が旬の魚5選

1. 鯛

名前に鯛がつく魚はたくさんありますが、赤い鯛の代表品種は真鯛とチダイ、キダイ(れんこ鯛)の3種類。サイズが違うもののどれも似ていて、腹が白く背中側が赤いのが特徴です。そのなかでも鯛といえば、一番大きな「真鯛」を指すのが一般的。

紅白の色合いと、「めでたい」との語呂合わせで、古くから縁起が良いとされ、お祝いの席には欠かせない魚です。現在は、市場に流通する真鯛の大半が養殖物で、一年中出回っています。

一方の天然真鯛も、一年を通して漁獲される魚。産卵期は地域によって違い、2月~6月ごろです。産卵後の夏場は味が落ちるものの、秋には脂がのっておいしくなる魚。そのため旬は晩秋から翌春にかけてで、とくに桜が咲く季節の春の鯛は、桜鯛と呼んで珍重されます。

2. さわら

「鰆」の漢字が当てられているように、関西では春を告げる魚として有名。成魚は1mを超えるものもありますが、小さい幼魚のうちは「さごし」と呼ばれます。さごしの切り身を店頭でよく見かける、という人もいるのではないでしょうか。

北海道南部から本州、四国、九州各地で獲れる細長い魚。産卵のため沿岸に近づく、春から初夏にかけてが旬とされます。サバ科に属する赤身魚ながら、クセのない白身のような淡白な味が評判。煮付けや焼き魚はもちろん、新鮮なものは刺身にもおすすめです。

3. かつお

かつおは毎年、春先から九州南部の太平洋側を北上し、四国の高知では3月後半から獲れはじめます。それが初がつおと呼ばれるもので、関東では5月~6月が旬です。秋には宮城県沖で南へ向きを変え、戻ってきたものが戻りがつお。そのため旬は、春と秋の2回あります。

かつおはたたきや刺身にして、生で食べるのがもっともポピュラーで、一番おいしい食べ方です。加熱すると身が硬く締まり、なおかつパサついた食感になりがち。そのため、焼き魚や煮魚にはあまり向いていません。

4. あさり

あさりは海水温が20℃前後になると、産卵する性質があります。そのため本州の南のほうの地域では、旬が春と秋の2回あるのが一般的。一方、夏にしか海水温が上がらない北海道では、旬は夏の1回しかありません。

あさりもほかの魚介類と同じく、年々漁獲高が減っています。そのため現在は、中国や韓国産の輸入物と国内産がほぼ同量で、資源の減少が危惧される魚介です。

そんなあさりの調理法といえば、みそ汁や吸い物の具材が定番。そのほかには、酒蒸しやボンゴレパスタ、アクアパッツァなど、あさりのだしを味わう料理がほとんどです。

5. ホタルイカ

ホタルイカは小さくてかわいい見た目が特徴。富山湾で3月から夜におこなわれる、無数に光る幻想的なホタルイカ漁が、とくに有名ですよね。毎年TVでも紹介される春の風物詩で、その様子やホタルイカの群遊海面は、国の特別天然記念物に指定されています。

じつは漁獲量は隣りの兵庫県が一番多く、富山県は2番目。しかし漁法が違うこととブランドイメージで、富山産のほうが高価なのだそうです。

そんなホタルイカは傷みやすいため、ボイルされた状態で売られていることがほとんど。ゆでホタルイカを酢味噌和えにすると、本当においしいですね。ホタルイカの内臓には、寄生虫がいることがあります。基本的に生食は避けてください。

春が旬の果物5選

6. はるみ

はるみは、「清美」と「F2432ポンカン」の交配によって生まれました。1月中旬から3月まで収穫される、みかんよりもひと回り大きな柑橘。果肉がしっかりとしていて、プチプチとした食感が楽しめるうえ、甘味が強く、房の薄皮ごと食べられるのが魅力です。

選ぶなら皮の色が濃いものがおすすめで、ずっしりと重みを感じるものが、果汁を多く含んでいます。そのまま食べるのはもちろん、ジューシーさを活かしてジュースにしてもOK。ケーキのトッピング具材にしてもよく、幅広い用途に使用できる果実です。
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