ライター : Uli

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基本の食パンの作り方

Photo by uli04_29

食パンにはさまざまな作り方があります。今回は、材料を一度に混ぜ合わせて作るもっともシンプルな作り方、ストレート法(直捏法)と呼ばれる食パンレシピをご紹介します。 ストレート法は、小麦粉本来の味わいをダイレクトに堪能することができる製法です。各工程を丁寧におこなうことで驚くほど小麦粉の香り豊かな食パンを作ることができますよ。 むずかしそうな食パン作りですが、主な手順は、捏ね→1次発酵→分割・丸め→ベンチタイム→成型→ホイロ(最終発酵)→焼成です。捏ねる作業を終えてしまえば、生地が勝手に発酵してくれるので、あとは簡単なガス抜きや成型をするだけ。ぜひ、気軽に作ってみてください!

材料(1.5斤分)

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【1.5斤】【1斤】
※2斤分作る場合は、1斤の倍量で作ってください。

生地の作り方

1.材料を合わせる

ボウルに粉類を入れた写真

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ボウルに粉類(強力粉、砂糖、塩、スキムミルク、ドライイースト)を入れてしっかり混ぜ合わせます。

2.水を加える

生地をこねる写真

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常温の水を加えて、指先でボウルの中身をぐるぐるとかき混ぜ、全体をひとまとめにします。

3.台に出し生地をこすりつける

生地を台にこすりつける写真

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ある程度生地がまとまって、粉っぽさがなくなったら広めの台(パンマットがなければ大きめのまな板や、清潔な台の上)に移します。手で生地を掴んで台に生地をこすりつける作業を、生地がなめらかになるまで繰り返します。
生地を台に叩きつける写真

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生地がなめらかにまとまってきたら、台に生地を叩きつけては丸めて、向きを90度変えてまた叩きつけるを繰り返します。ベタついていた生地がまとまってくるまで15分以上繰り返します。

4.バターを加えてこねる

生地にバターを加える写真

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生地にハリが出てきたら、バターを指で広げながら包むようにして加え、また同じように叩きつけては丸めるを繰り返します。
パン生地を伸ばした写真

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生地を伸ばしたときに、きめ細かい生地が千切れずに指が透けて見えれば捏ねる作業は完了です。生地が切れるようであれば5分間捏ねて様子を見てください。 ※捏ねる作業は全体で少なくても30分以上とりましょう。

5.1次発酵する

パン生地を発酵させる写真

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捏ねる作業が終わったら、生地をまるめてボウルに入れ、乾燥しないようにラップをかけて28~30℃で60~90分発酵させます。 ※冬場や室温が低い場合は、オーブンの発酵機能を使うか、お湯を張った大きめのボウルに生地の入ったボウルを重ねてタオルで包むか、発泡スチロールの容器に入れて保温してください。電気カーペット、ストーブ、こたつなどの近くに置いてもOKです。

6.フィンガーテストをする

フィンガーテストをする写真

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生地が2倍くらいに膨らんだら発酵完了です。小麦粉をはたいた人差し指を生地の中央に差し込んで穴が開くか確認(フィンガーテスト)してください。穴がすぐに閉じる場合は、発酵不足なのでもう少し発酵時間を使いして再確認しましょう。

7.ガスを抜く

生地のガス抜きをする写真

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生地を広げたら、中央から外側に向かって生地を手でおさえてガスを抜いていきます。
フィンガーテストをする写真

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ガス抜きした生地を再度丸めてラップをし、28~30℃で40分ほど発酵させます。最初の発酵後と同じようにフィンガーテストをして発酵完了を確認しましょう。

8.分割し丸める

生地を切り分ける写真

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発酵完了した生地を台に移して同じ大きさに3等分します。大きさが同じになるように、重さを量るのがおすすめです。 ※1斤分の生地の場合は2等分、2斤分の場合は4等分してください。
生地を丸める写真

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切り分けた生地を丸めていきます。表面がつるっとハリが出るように丸めてください。

9.ベンチタイムをとる

ベンチタイム中

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丸めた生地の閉じ目を下にしてラップをし、室温で20分ほど休ませます(ベンチタイム)。

10.ガスを抜く

ガス抜きをしたパン生地

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休ませた生地を麺棒などで、中央から上下に向かって楕円形に伸ばして、しっかりとガスを抜きます。

11.上の生地を折りたたむ

上の折りたたんだパン生地

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上1/3の生地を中央に持ってくるように折りたたみます。

12.下の生地を折りたたむ

下の折りたたんだパン生地

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下1/3の生地も同じように折りたたみます。

13.手で押さえる

折り目をなじませる写真

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折り目を馴染ませるように、手で押さえましょう。

14.上から巻いていく

パン生地を巻く写真

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生地を縦に置いたら、上部分の端を1回巻きつけます。食パンの芯を作るつもりでしっかり指で押さえましょう。芯を作ったら、残りの生地は力を入れずくるくると巻いていきます。

15.成形完了

成形したパン生地

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巻き終わりを指でつまむようにして閉じて完成です。

16.型の準備をする

型に油を塗る写真

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型にハケなどでまんべんなく油(分量外)を塗っておきましょう。型の底や側面、角までしっかり塗りましょう。 ※隅々まできちんと油を塗ってください。型に食パンがついて取れなくなると、きれいに焼けても取り出したときの形が崩れてしまいます。

17.生地を型に入れる

ふたつのパン生地

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3つとも同じように丸めた生地を、油を塗っておいた食パン型に入れます。生地を入れる向きは両端の2つの巻き終わりが内側になるようにしましょう。真ん中に入れる生地の向きはどちらでもかまいません。

18.2次発酵する

型に入れたパン生地

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35℃で60~70分発酵させます。型と膨らんだ生地の高さが同じか、少し低いくらいが発酵完了のサインです。生地のいちばん高い部分が型より低い場合はもう少し発酵時間を長くとりましょう。 ※型からはみ出るくらいになってしまうと、過発酵で生地がぱさついてしまうので注意してください。

19.オーブンで焼く

焼きあがった食パン

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210℃に余熱したオーブンで30~40分焼きます。食パンの表面が濃いめのキツネ色になったら焼き上がりです。急いでオーブンから取り出して食パン型ごと台の上に一度叩きつけ、網やクーラーの上に食パンを取り出します。

20.冷まして完成

カットした食パン

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1時間以上、食パンを冷ましたら完成です。お好みの厚さにカットしていただきましょう。

ポイントをおさえて失敗知らず!

捏ね方のコツ

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食パンのおいしさは捏ねで決まると言っていいほど、捏ねる作業は大事です。慣れるまでは、必ず15分以上捏ねてください。 台に叩きつけて捏ねるときは、生地を肩の高さくらいまで持ち上げて台に叩きつけます。生地から手を離さないのもポイント。上の写真のように台に伸ばすように叩きつけたら、持っている生地を上にかぶせるよにして丸め、向きを90℃変えて持ち直して叩きつける、を繰り返します。 叩きつける音が気になる場合は、ひたすらボウルや台の上で捏ねましょう。途中で疲れて休憩する場合は、生地が乾燥しないように濡れ布巾やラップを重ねてください。

ガス抜きのコツ

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口溶けの良い、しっとりした食パンにするにはガス抜きが必須。ガス抜きをすることで、大きな気泡が潰れてきめの細かい生地に焼き上がります。 ガス抜きがうまくできていないと、焼き上げたときに食パンの生地に大きな気泡ができてしまいます。 生地の中心から外側に向けて手や麺棒で押し広げていくと、端にガスが寄せられていくので、端のほうまでしっかりとガス抜きをしましょう。寄せられて逃げ場のなくなったガスがプチッと音を立てて抜けるのが分かりますよ。

成型のコツ

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生地を巻いて成型するときは、巻き付ける強さを同じにしましょう。巻きが弱いものと強いものとがあると焼き上がったときに歪な形になってしまうことがあります。 また、なるべく素早く成型するのもポイントです。最初に成型して置いておいた生地が、どんどん発酵して大きさの違う山に焼き上がってしまいます。

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