ライター : taki

料理家

この記事でわかること

鮭の焼き方を調理器具別に解説。鮭は下ごしらえや焼き方のコツを押さえると、調理器具を変えるだけで味や仕上がりが異なります。

また、生鮭の臭み取りや塩鮭の塩抜き方法、おすすめの鮭の種類についてもご紹介。シンプルな料理ですが、素材や調理法を工夫することで、さらなるおいしさを楽しめますよ。

鮭をフライパン焼く方法(調理時間:約8分)

準備するもの

・塩鮭……1切れ
・サラダ油……小さじ1/2杯程度

下処理

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塩鮭の水気はしっかりとキッチンペーパーで拭きましょう。塩抜きをする場合も同様です。

焼き方

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冷たいフライパンにサラダ油をひき、表にしたい面を下にして塩鮭をおいて、中火にかけます。皮目をパリッとさせたい場合は、先に皮目を下にして焼いてください。

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5分ほと焼き、端が白っぽくなり、こんがり焼き目がついたら裏返します。

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裏返したらフライパンに蓋をし、弱火で3分蒸し焼きにします。中までしっかり火が入ればできあがりです。

※切り身の厚さや大きさによって火の入り具合が異なるため、火加減や加熱時間は適宜調整してください。

フライパンで鮭をふっくら上手に焼くポイント

蒸し焼きにしてふんわりさせる

焼き目をつけてから、ふんわり焼くのがポイント。片面をこんがりと焼いたら、もう片面を焼くときはフライパンに蓋をして、蒸し焼きにしましょう。きれいな焼き目とふんわり食感の両方を実現できます。

よりふっくらさせたい場合は、蓋をするタイミングで水や酒を小さじ1杯ほど入れてから蒸し焼きにしてください。

サラダ油をひいて焦げ付きを防止

フライパンで鮭を焼く場合、焦げやくっつきが心配になりますよね。そのようなときは、サラダ油を使えば簡単。最初にサラダ油をひくと、焦げつきを防げます。魚焼き専用アルミホイルやクッキングシートがなくても、きれいな焼き鮭が作れますよ。

弱火から中火でしっかり火を通す

フライパンで鮭をふんわり焼く最大のポイントは、火加減です。いきなり火が強すぎると身が硬くなってしまうため、冷たいフライパンに鮭をおいてから火をつけましょう。鮭に徐々に火が入り、ふっくらと仕上がります。

鮭をグリルで焼く方法(調理時間:約7分)

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グリルは高温短時間で焼けるため、焼き目と香ばしさは格別です。また、適度に脂を落とし、脂っこくなく食べやすい仕上がりに。

グリルの種類によって、片面焼きや両面焼き、水の有無が異なります。必ずご家庭にあるグリルの使用方法を確認してから調理してください。

焼き方

グリルで焼くときは、まずは庫内を2分ほど強火であたためます。あたたまったら、表にしたい面を上にして、鮭を網にのせます。片面焼きの場合、中火で4分焼いたら裏返し、さらに3分ほど焼きましょう。両面焼きの場合、中火で7分焼きます。

※切り身の厚さや大きさによって火の入り具合が異なるため、火加減や時間は適宜調整してください。

鮭をトースターで焼く方法(調理時間:約12分)

片付けの手間がかからないのが、トースターで焼く方法。ただし、表面だけが焦げて中は生焼けになってしまうことがあるので、加熱時間は要注意です。また、天板が汚れないように、アルミホイルを敷いてから焼きましょう。

焼き方

アルミホイルを敷いた天板に、皮目を下にして鮭をおきます。1000W(約220℃)で10分焼き、裏返してさらに2〜3分焼きましょう。焦げそうな場合は、途中で上からアルミホイルを被せてください。

※トースターの種類によって温度や焼き加減が異なります。加熱時間は様子を見ながら適宜ご調整ください。

鮭をオーブンで焼く方法(調理時間:約10分)

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オーブンレンジのオーブン機能を使って、簡単に鮭を焼いてみましょう。下ごしらえをして天板にのせれば、あとはオーブンレンジに入れるだけ。ほかの焼き方に比べると、焼き目はつきにくいのが難点です。天板にクッキングシートを敷いたら、表にしたい面を上にして、鮭を焼きましょう。

焼き方

オーブンレンジは200℃に予熱します。予熱が完了したら、クッキングシートを敷いた天板に、表にしたい面を上にして鮭をのせ、オーブンレンジに入れます。200℃で10〜15分ほど焼いたらできあがりです。

※切り身の厚さや大きさによって火の入り具合が異なるため、火加減や加熱時間は適宜調整してください。

鮭の焼き方一覧

焼き方手順ポイント
フライパン中火で5分、裏返して弱火で3分くっつき防止でサラダ油を引く
裏返したら蓋をして蒸し焼きにする
グリル片面焼き:中火で4分、裏返して3分
両面焼き:中火で3分
庫内は予熱しておく
トースター1000Wで10分、裏返して2〜3分焦げそうな場合はアルミホイルをかける
オーブン200℃のオーブンで、10〜15分オーブンは予熱しておく
鮭を焼くためには、グリルが必須だと思っていませんか?フライパンやトースター、オーブンでも、コツを押さえればおいしく鮭を焼けますよ。調理器具別で鮭の焼き方をマスターしましょう。まずは、鮭の焼く前の下ごしらえから解説します。

鮭をおいしく焼くポイント

生鮭は臭みをとる

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生鮭はそのまま使うのではなく、臭みを取ってから調理することをおすすめします。

臭みを取る方法は塩をふること。生鮭に塩をふって10分ほどおき、洗い流したらキッチンペーパーで水気をふきとります。このひと手間で、生鮭がぐんとおいしく仕上がりますよ。

※塩の量は鮭ひと切れに対してひとつまみを目安にしてください。

辛口の塩鮭は塩抜きをする

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塩鮭は甘口であればそのまま調理してもよいですが、辛口は塩抜きをするとより食べやすくなります。

塩抜きは、塩鮭を1%の濃度の塩水につけるだけ(例:水200ccに対して塩2g)。バットに塩鮭と塩水を入れて、4〜5時間程度冷蔵庫に入れておくだけで、塩辛さがマイルドになります。

おすすめの鮭の種類は?

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白鮭(秋鮭)

白鮭は別名を秋鮭と呼びます。秋鮭のほうが、聞き覚えのある方が多いかもしれません。その名の通り、ほかの鮭よりも身が白っぽく、薄いオレンジ色です。切り身のほか、一般的にいくらや筋子も白鮭のものが多く、食卓に欠かせない鮭のひとつ。塩焼きやちゃんちゃん焼きにおすすめです。(※1)

銀鮭

銀鮭は適度に脂がのり、身もやわらかいため、塩焼きに適した種類のひとつ。ほとんどが養殖なので、近年では塩鮭としてスーパーに多く並んでいます。比較的安価で手に入りやすいため、調理したことのある方が多い種類です。(※2)

紅鮭

紅鮭はその名の通り、濃いオレンジ色が特徴的。脂のりがよく、肉厚です。旬の時期には天然物が出回り、養殖の鮭とは違う味わいを楽しめます。水揚げされる数が少なく希少なため、塩漬けとして多く販売されています。(※1)

サーモン

日本で出回っている主なサーモンは「トラウトサーモン」と「アトランティックサーモン」の2種類です。両方とも時期を問わず、一年を通して手に入りやすいサケ科の魚です。

「トラウトサーモン」とは、海面養殖されたニジマスを指す呼び名。生食用のものが多く販売されており、刺身として人気です。一方、「アトランティックサーモン」もそのほとんどが養殖されたもので、ムニエルやフライ、刺身に加工されています。(※2)

冷凍鮭は解凍してから焼くのがおすすめ

冷凍鮭はそのまま焼いてしまうと、焼きムラができやすいです。生焼けの心配もあるため、おすすめはできません。時短でできる解凍方法もあるので、解凍してからおいしく焼きましょう。

意外と奥深い、鮭の焼き方

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※画像はイメージです
ただの焼き鮭でも、種類や焼き方を知れば、奥深さがあると思いませんか?意外と知られていない鮭についての知識も、これからスーパーに行くときに役立つかもしれませんよ。

シンプルな料理だからこそ、その素材を知り、素材を活かす調理法を見つけることで、一段とおいしさがUPします。ご家庭にある調理器具で、鮭をおいしく焼いてみてくださいね。
【参考文献】
(2022/03/13参照)

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