ライター : ☆ゴン

身欠きニシンとは?

身欠きニシンとは、3枚におろしたニシンの身を干物にしたもの。昔は冷蔵・冷凍技術がなかったため、ニシンを保存する方法として、頭と内臓を除いて天日干しにしたのがはじまりです。いまでも、ニシンそばやおせちなどに重宝される加工食品。

かつては廃棄するほど、ニシンが豊漁だった時代がありました。当時は、脂が多く傷みやすい腹身を落とし、背身だけを干物にしたそうです。そこから身欠きニシンの名がついたのだとか。日本ではほとんど獲れなくなった現在でも、その名残りでそう呼ばれています。

おいしい食べ方

昔は天日で干していましたが、現在は機械乾燥が主流。八分干しで1週間ほど、本干しで2~3週間ほど乾燥させます。そのため身はカチカチで、水で戻さなければ硬くて食べられません。戻したものを煮物や甘露煮にしますが、焼いたり炙ったりしてもおいしいですよ。

ソフトニシンについて

冷凍技術が発達した現在は、20時間ほど乾燥させた半生のソフトニシンが主流です。身欠きニシンより戻す時間が短く、肉厚でニシン本来の旨味があり、料理にも使いやすいと評判。このあとで紹介するレシピも、ソフトニシンを使うものが多いので、ぜひ試してみてください。

身欠きニシンの戻し方

カチカチの本干し身欠きニシンは、米のとぎ汁に1週間ほど浸して、戻してから調理に使用します。米ぬかの成分が、ニシンの酸化した脂質や独特の渋味、くさみを取り除く効果があるのだとか。気温が高い夏場は、水を毎日替えるようにしましょう。

早く戻したい場合は、米のとぎ汁にひと晩浸して、番茶で煮込む方法がおすすめ。浮いてくる脂やアクをこまめに取りながら、弱火で20分ほど煮ればやわらかくなります。ソフトニシンを戻す時間はさらに短いです。表示されている方法に従ってください。

【煮る】身欠きニシンのレシピ4選

1. 圧力鍋で身欠きニシンの甘露煮

身欠きニシンの甘露煮を、圧力鍋で作ります。身欠きニシンの下処理は、骨を取るのに時間がかかりますが、圧力鍋を使うと骨までやわらかくなるので手間いらず。甘辛い味わいで、ごはんがいくらでもすすむこと間違いなしです。

2. なすと身欠きニシンの煮物

身欠きニシンとなすで作る煮込み料理です。ニシンはソフトタイプなので、戻す時間が短くて便利。お茶の葉を入れた熱湯で下ゆでするのがポイント。あとは甘めのだし入りつゆでコトコト煮込めばできあがりです。

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