ライター : 小澤真理

コピーライター

薄口醤油は濃口醤油で代用できる?

日本の代表的な調味料である「醤油」。多くの方が自宅で常備していると思います。

そんな醤油にはさまざまな種類があるのをご存じですか?JAS規格では「濃口醤油」「薄口醤油」「たまり醤油」「再仕込み醤油」「しろ醤油」の5種類に分類されます。

なかでも醤油と聞いてイメージするのは、色が濃い「濃口醤油」。一方、色が薄い「薄口醤油」は、関西地方を中心に広く使われています。地方によってはあまりなじみがない方もいらっしゃるのではないでしょうか?

とはいえ、レシピ本やサイトなどには薄口醤油を使う料理が数多く見られます。薄口醤油がないときに、濃口醤油やそのほかの調味料で代用できたら便利ですよね。(※1,3)
醤油の種類塩分濃度味わい主な地域
濃口醤油15~17%濃い深い全国
薄口醤油18%薄い控えめ関西地方
たまり醤油15~17%とても濃い濃厚な旨味中部地方
再仕込み醤油15~17%濃厚濃厚山口県を中心に、
山陰から九州地方
しろ醤油17~18%琥珀色甘味がある愛知県

薄口醤油はうす味ではない!濃口との違いとは?

薄口醤油のポイント

  1. 濃口醤油に比べて塩分量が多く、塩分濃度は18%と高め
  2. 素材の魅力が引き立つよう、色や香りはほかの醤油より控えめ
  3. 炊き合わせ・茶碗蒸し・お吸い物など、関西発祥の料理におすすめ

薄口醤油とは

薄口醤油は濃口醤油よりも色が薄いため、味も薄いと勘違いしやすいですが、実は違います。薄口醤油は、濃口醤油にくらべて原材料の食塩が約10%多く使用されていて、塩分が高いのです。

素材本来の魅力を活かすために、ほかの醤油よりも色や香りを抑えているのが特徴。炊き合わせ・茶碗蒸し・お吸い物など、関西発祥の料理に多く使われます。

薄口醤油の塩分濃度

薄口醤油の塩分濃度は18%です。対して、濃口醤油の塩分濃度は15~17%。なお、薄口醤油は「淡口醤油」と書かれることが多いです。色が淡いことから「淡」の漢字があてられていますよ。

ほかにも、「薄口」と記すと「濃口醤油よりも味が薄い・塩分が薄い」と誤解されてしまう可能性があるのも、理由のひとつです。

濃口醤油のポイント

  1. 国内生産量の約80%を占める、もっとも一般的な醤油
  2. 塩味のほか、旨味や甘味、ごくわずかな苦味なども感じられる
  3. 肉じゃが・そばつゆ・すき焼きなど、あらゆる家庭料理におすすめ

濃口醤油とは

濃口醤油はもっとも一般的な醤油で、国内生産量のおよそ80%を占めています。レシピで「醤油」と記されている場合は、濃口醤油を指します。

塩味だけでなく、旨みや甘み、ごくわずかな苦味などが感じられるのが特徴です。各醤油の塩分濃度は、濃口醤油を基準にしていますよ。濃口醤油を使う代表的な料理は、肉じゃが・そばつゆ・すき焼きなどです。

薄口醤油を濃口醤油で代用するには

薄口醤油を濃口醤油で代用する方法

  1. 薄口醤油の半量を使い、食塩で塩味を調整する
    ※薄口大さじ1杯=濃口大さじ1/2杯+食塩1.5g(小さじ1/4杯)が目安
    ※薄口小さじ1杯=濃口小さじ1/2杯と食塩0.5g(少々)が目安
薄口醤油がないときは、濃口醤油で代用できます。しかし、全量を濃口醤油に置き換えると、色が濃くなってしまいます。薄口醤油に近い見た目に仕上げるために、濃口醤油に食塩を加える代用方法がおすすめ。

ところで、濃口醤油小さじ1杯と大さじ1杯はそれぞれ何グラムの塩が入っているか知っていますか?

濃口醤油小さじ1杯(6g)=食塩相当量0.9g
濃口醤油大さじ1杯(18g)=食塩相当量2.6g


この数字を踏まえて以下で詳しく代用法を解説します。(※2)

編集部のおすすめ