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北海道民が愛する郷土料理「三平汁」とは?
「三平汁(さんぺいじる)」とは北海道で親しまれる郷土料理のひとつです。塩漬けの魚を野菜とともに煮込み、魚からの塩分を生かして味付けする汁物で、主に塩漬けされた鮭やにしんを使います。地域や時期・時代によって具材や味付けは異なり、一般的に寒い冬の時期に食べられますよ。
書物では江戸時代後期の紀行文「東遊記」や「西蝦夷日記」に三平汁の記録が残っていて、その歴史は古く、長く愛されている伝統食とも言えるでしょう。
書物では江戸時代後期の紀行文「東遊記」や「西蝦夷日記」に三平汁の記録が残っていて、その歴史は古く、長く愛されている伝統食とも言えるでしょう。
三平汁の名前の由来は?
三平汁の名前の由来は諸説あります。斎藤三平という漁師が作り松前藩の藩主に食べさせて気に入ったことが始まりという説、有田焼の三平皿という深めの大皿に盛り付けたことが由来という説などさまざま。
どの説が真実かははっきりしませんが、残された記録や松前藩という名称などから、かなり昔から親しまれていたことがよく分かりますね。
どの説が真実かははっきりしませんが、残された記録や松前藩という名称などから、かなり昔から親しまれていたことがよく分かりますね。
地域による材料の違い
三平汁は鮭やにしんを使うのが主流とされていますが、地域によって使う魚や味付けはさまざまです。道央地域や道東地域では塩鮭、道北地域では塩だらが使われることも。また奥尻町をはじめ檜山地方、道南地域では、にしんやほっけ、たらなどが使われたり塩味だけでなくみそや酒粕で味付けたりすることもあります。
加える野菜は、大根やじゃがいも、にんじんなどが一般的ですが地域や家庭によっても多種多様。春はふきやせり、秋にはかぼちゃのように季節の野菜を使い日常的に作られています。
加える野菜は、大根やじゃがいも、にんじんなどが一般的ですが地域や家庭によっても多種多様。春はふきやせり、秋にはかぼちゃのように季節の野菜を使い日常的に作られています。
石狩鍋との違いとは?
三平汁は、同じく北海道の郷土料理である「石狩鍋」と混同されることがよくあります。共に魚と野菜をたっぷり使う料理ですが、違いは使う魚の種類。石狩鍋は生鮭の身やあらを使用し、三平汁は塩漬けされた鮭やにしんなどの魚を使います。
また石狩鍋は、キャベツや大根などの野菜を一緒に煮込んでみそで味付けし、仕上げに粉山椒をかけて食べるのが特徴です。いっぽうで三平汁は魚の塩分を生かして味を決めるため、シンプルな味付けになります。
また石狩鍋は、キャベツや大根などの野菜を一緒に煮込んでみそで味付けし、仕上げに粉山椒をかけて食べるのが特徴です。いっぽうで三平汁は魚の塩分を生かして味を決めるため、シンプルな味付けになります。
三平汁はおうちでも作れる!
三平汁はおうちでも手軽に作れます。シンプルな味付けなので、魚の臭み取りはとても重要。欠かさずにおこないましょう。具材は大根やにんじん以外に、じゃがいもを入れると本場の味に近付きますよ。手に入りやすい塩鮭を使ってぜひ挑戦してみてくださいね。
三平汁とは長く愛される冬の家庭料理
三平汁とは魚の旨味とコクが染み込んだスープや野菜を存分に味わえる、北海道の郷土料理です。今では地域や家庭によって塩だけでなくみそや酒粕などで味付けされたり、使う具材も多種多様になったりとアレンジされていますが、変わらず北海道民に愛され続けていますよ。
具沢山でボリューム満点なうえ、作り方はとても簡単です。ぜひおうちでも試してみてくださいね。
具沢山でボリューム満点なうえ、作り方はとても簡単です。ぜひおうちでも試してみてくださいね。
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