ライター : 山形ゆかり

薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター

夏バテはカレーで「養生」する。薬膳アドバイザーが教えるスパイスの力

Photo by leiamama

「暑くて何も食べたくないのに、カレーの匂いで急にお腹が空いてきた」……そんな経験はありませんか?

薬膳の世界では、夏は「心(しん:心臓や精神)」に負担がかかりやすく、湿気によって体内に「湿(しつ:余分な水分)」が溜まりやすい季節です。「湿」が胃腸のはたらきをブロックしてしまうことが、食欲不振や重だるさの正体だとされます。

カレーのスパイスが放つ豊かな香り「芳香(ほうこう)」には、胃腸のスイッチを入れ、滞っていた「気(き)」を巡らせる効果が期待できますよ。栄養を無理に詰め込むのではなく、香りの力で内側から「動かす」ことこそが、薬膳流の夏バテ対策です。

【体質診断】今のあなたに必要なカレーの具材はどれ?

1. 体が重だるい、むくむ「水滞(すいたい)」タイプ

主な症状
夕方になると靴がキツい、体が重だるい、頭が重く感じる
水分代謝が滞り、体に「湿」が溜まっている状態

おすすめ食材
枝豆・とうもろこし:体内の余分な水分を排出
しょうが: お腹を温めて、水の巡りをサポート

2. 食欲がなく元気が出ない「気虚(ききょ)」タイプ

主な症状
朝から体が重くて動けない、やる気が出ない、食後にひどく眠くなる
エネルギー源である「気(き)」が不足し、バッテリー切れを起こしている状態

おすすめ食材
豚肉: 「気」と「血(けつ)」の両方を補う、薬膳におけるスタミナ源
長芋・じゃがいも: 胃腸を丈夫にし、エネルギーを作り出す力を高める

3. イライラして体が熱い「内熱(ないねつ)」タイプ

主な症状
イライラして怒りっぽい、夜の寝つきが悪い、氷をガリガリ食べたくなる
体内に「熱」がこもり、潤いが不足してカラカラに乾いている状態

おすすめ食材
トマト: 体の熱を冷ます「寒性(かんせい)」の食材。渇きを癒やす力も強い
なす: 血の巡りを良くしながら、体にこもった余分な熱を逃がしてくれる

薬膳で整える!タイプ別「夏バテカレーレシピ」6選

1. 【血と気を補う】スパイシー!さば缶キーマカレー

Photo by macaroni

「もう1歩も動けない……」という日の救世主。さばは「血(けつ:全身の栄養)」を補い、巡りを良くするとされています。電子レンジで完結なので、筆者は帰宅が遅い日によく作りますよ。さば缶の旨味で、驚くほどスプーンが進むひと皿です。

2. 【胃腸を労る】ネバネバ。長芋とオクラのチキンカレー

冷たいものの摂りすぎで胃腸がバテ気味な方や、エネルギー不足を感じる方に。長芋は「脾(ひ:胃腸)」のはたらきを高めて元気を補い、オクラは消化を助けます。我が家では、長芋を叩いて粗めに潰して入れるのが定番。ホクホクとシャキシャキが混ざった食感が楽しく、重たくなった胃腸でも軽やかに味わえるカレーですよ。
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※電子レンジはお使いの機種によって加熱時間が異なります。様子を見ながら加熱時間を調整してください。

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