ライター : 川島 尚子

管理栄養士 / パティシエ

糖質制限で便秘が起こる理由 3つ

1. 食物繊維不足

糖質制限をしている方が便秘になると言われる理由のひとつが食物繊維不足です。糖質と食物繊維はどちらも炭水化物で、消化してエネルギー源になるかどうかで分類されます。糖質を多く含む食品を避けようとして炭水化物を抜いてしまうと、食物繊維が不足します。

また、食物繊維を多く含む根菜類などは糖質もある程度含むため、厳しく糖質を制限しようとすると食物繊維を豊富に含む食材を食べられなくなり、食物繊維が不足するのです。(※1,2)

2. 水分不足

糖質制限を始めるとごはんやパン、麺などの主食を減らす場合が多いでしょう。なかでもごはんは特に水分の割合が多く、その60%は水分です。もし3食主食をごはんにしていた場合、単純にごはんを抜いてしまうと、その分の水分の摂取量が減ることになります。

水分が足りないと便もかたくなり、排便しづらくなるため、糖質制限中は水分が不足しないように注意が必要です。(※3,4)

3. 腸内環境の悪化

糖質制限で糖質を含んだ食品を減らすときに、物足りなさを補うために増やしてしまいがちなのが、たんぱく質や脂質の摂取量です。特に肉や魚、卵、乳製品など動物性の食品をたくさん食べる食生活が続くと、過剰摂取で吸収されなかったたんぱく質が悪玉菌のえさとなり、腸内環境が悪化します。

悪玉菌は健康を維持するのに必要な役割も持ちますが、増えすぎると便秘や下痢、免疫力低下につながるため、注意が必要です。(※5)

糖質制限中に便秘にならないポイント

便秘にならないために糖質制限中に気をつけたいポイント

  1. 食物繊維を摂取する
  2. 水分を摂取する
  3. 食事のバランスに注意する
  4. 適度な運動を取り入れる

食物繊維を摂取する

糖質制限をするときは、単純に炭水化物を抜くのではなく、糖質を抜いて摂取が減ってしまった分の食物繊維をほかの食材から摂取することが大切です。食物繊維は豆類や野菜類、きのこ類、藻類に多く含まれています。現代の日本人は食物繊維の摂取量がもともと不足気味と言われていることから、意識して摂り入れるようにしましょう。(※6)
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