5. 小さいなまこはツボ抜きで内臓を取る

ここまでは、大きいなまこを切り開くさばき方を紹介しましたが、小さいなまこはツボ抜きで内臓を取り除けます。切り落とした片方からもう一方まで割り箸を差し込み、ねじりながらゆっくり引き抜く方法。さらに、さらしを巻いた割り箸で同じ作業を繰り返すと、中の掃除も万全です。

6. 塩ずりして流水で洗い流す

なまこのぬめりや汚れ、くさみを抜くための工程です。なまこ全体にたっぷりの塩をかけ、金ざるをかぶせてぐるぐる回すようにしっかりと塩ずり。そのあとに流水で洗い流すと、ぬめりがかなり落ちて、なまこの色がきれいになります。

切り分ける方法

以上の下処理が終わったら、大きいなまこは縦半分に切って、さらに食べやすい厚みに切り分けます。小さいものやツボ抜きしたなまこは、そのまま薄く輪切りにしてもOK。身が硬いので、切るときは十分に注意してください。

「茶ぶり」でなまこをやわらかくおいしくする

生のなまこは、コリコリとしっかりした歯ごたえと、磯の風味が持ち味です。しかしこれが苦手という人も、少なからずいます。そんな人には「茶ぶり」という調理法がおすすめ。

鍋でお茶(番茶でOK)を沸かし、なまこを30秒から1分ほどゆでます。下処理したなまこを丸ごとゆでたあと、お好みの厚さに切るようにしてください。ゆで時間が短いものは少し硬いので薄めに切り、長いものはやわらかいので厚めに切る、というふうに調節。

お茶の風味がなまこのクセと磯くささを抑えてくれ、なおかつお好みのやわらかさに仕上げられます。ゆでて氷水で冷たく締めたあと、そのままなまこ酢にしたり、調味液に漬けてひと晩置いたりと、料理の仕方は人それぞれです。

なまこの保存方法

冷蔵保存

販売されているなまこは生きていて、死んだものは貝類と同じく、すぐに腐敗するので食べられません。生きたなまこは、海水を満たしたボウルの中に入れて、温度が低すぎない冷蔵庫の野菜室で保存。海水がない場合は、塩分濃度3~4%の塩水で代用可能です。

冷蔵保存しても、生きているのは2~3日が限度。なまこがたくさんあって長く保存するなら、下処理したなまこを、丸ごと合わせ酢に漬けておくのがおすすめです。食べる量だけ取り出して薄く切ればOK。フタ付きの密閉容器に入れて冷蔵すると、2週間程度は保存できます。

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