タンパク質以外にも。大豆の栄養と効果効能

イソフラボン

イソフラボンは豆類に含まれるポリフェノールの一種で、特に大豆に多く含まれています。女性ホルモンのエストロゲンと似た作用をもたらすことで知られる成分です。

更年期にエストロゲンが減少して現れる、のぼせやほてりなどの症状の緩和や、カルシウムが骨から溶け出すのを抑えるはたらきが確認されています。(※7,8)

サポニン

サポニンはマメ科の植物に多く含まれる成分です。大豆に含まれるサポニンには抗酸化作用があり、活性酸素による酸化を抑えるはたらきがありますよ。

また、脂肪の蓄積を抑えたり、脂肪燃焼にかかわる物質の分泌を促したりする作用により、肥満対策にも役立ちます。(※9)

レシチン

レシチンは細胞膜の主成分として、神経組織を構成しています。水と油を混ぜられる乳化作用をもち、血液中のコレステロール量を調節するはたらきが。そのため、コレステロールが血管壁にたまるのを抑えられ、健康な血管の維持に役立ちますよ。

また、血液中のコレステロールが排出されるため血流が良くなることから、酸素や栄養素が全身に行き渡りやすくなります。(※10)

タンパク質量が多い大豆製品ランキング

大豆製品のなかでタンパク質量が多いものはなにがあるのか、100gあたりの含有量が多い順にランキング形式でみてみましょう。

1位:いり大豆……37.5g
2位:きな粉……36.7g
3位:油揚げ……23.4g
4位:湯葉……21.8g
5位:蒸し大豆……16.6g
5位:ひきわり納豆……16.6g

いり大豆やきな粉は、大豆そのものの栄養を摂り入れやすい食品です。油揚げや蒸し大豆、ひきわり納豆などは毎日の食事にプラスして摂ることで、手軽にタンパク質の摂取量を増やせますよ。(※3)

大豆タンパク質を摂り過ぎるとどうなる?

タンパク質は体を構成したり、体の機能を維持したりするのに欠かせない栄養素です。不足すると体力や免疫力の低下につながりますが、摂り過ぎた場合はどうなるのでしょうか。

体内で余ったタンパク質は分解されて窒素となり、肝臓や腎臓を経て、尿として体外に排出されます。タンパク質を過剰に摂取すると、窒素を排出するために肝臓や腎臓に負担がかかるおそれが。摂り過ぎには注意が必要です。(※11,12)

大豆タンパク質は一日にどれくらい摂ったらいい?

食事摂取基準(2020年版)に定められるタンパク質の推奨量は、18~64歳の男性で一日あたり65g、女性で50gです。また、タンパク質摂取の理想的なバランスは、動物性と植物性を1:1の割合で摂ること。

そのため、大豆をはじめとする植物性タンパク質は、18~64歳の男性で約33g、女性で25g程度を目安に摂りましょう。女性の場合、ひきわり納豆1パック(50g)、木綿豆腐1/2丁(150g)、油揚げ1枚(30g)を食事に取り入れると、一日の植物性タンパク質の目安量を満たせますよ。(※13,14,15)
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