ライター : 相羽 舞

管理栄養士

「大豆」が畑の肉と呼ばれる理由は?

大豆が「畑の肉」と呼ばれる理由は、タンパク質が多く、肉類と同等量含まれているためです。大豆には、体内で作り出せない必須アミノ酸がバランス良く含まれています。それにより、タンパク質の栄養価を示す指標の「アミノ酸スコア」が満点の100。アミノ酸スコアは100に近いほど、質の良いタンパク質ということになります。

“動物性タンパク質”に分類される肉や魚などは、脂質が多く食物繊維が含まれていません。一方、大豆は“植物性タンパク質”に分類され、脂質が少なく食物繊維が豊富なのが特徴です。(※1,2)

大豆のタンパク質量含有量はどれくらい?

では、大豆にはどのくらいタンパク質が含まれているのか、100gあたりの量を確認してみましょう。

・いり大豆……37.5g
・蒸し大豆……16.6g
・大豆(水煮)……12.9g(※3)

ほかの豆類と比べると

大豆のタンパク質量は豆類のなかでも多いのか、ほかの豆類と100gあたりで比べてみましょう。

・いり大豆……37.5g
・蒸し大豆……16.6g
・大豆(水煮)……12.9g

・小豆(ゆで)……8.6g
・いんげん豆(ゆで)……9.3g
・ひよこ豆(ゆで)……9.5g
・レンズ豆(ゆで)……11.2g

食べられる状態のゆでた豆で比べてみると、大豆のタンパク質量は豆類のなかでも多いことがわかります。(※3)

肉類や乳製品と比べると

続いて、肉類や乳製品と大豆のタンパク質量を100gあたりで比べてみましょう。

・いり大豆……37.5g
・蒸し大豆……16.6g
・大豆(水煮)……12.9g

・牛バラ肉……14.4g
・牛ヒレ肉……20.5g
・豚バラ肉……14.4g
・豚ヒレ肉……22.2g
・鶏もも肉……16.6g
・鶏むね肉……21.3g

蒸し大豆のタンパク質量は鶏もも肉と同量で、牛バラ肉や豚バラ肉より多いです。また、蒸し大豆の脂質量は牛バラ肉や豚バラ肉の1/3以下。同じ量のタンパク質を摂る場合、バラ肉より大豆のほうが脂質を抑えてヘルシーに摂ることができますよ。(※3)

大豆タンパク質を効率よく摂る3つのコツ

ビタミンCと一緒に摂る

大豆は肉類と同等量のタンパク質が含まれており、肉類には少ないカルシウムや食物繊維も豊富です。大豆には、貧血対策に欠かせない鉄分も含まれていますが、大豆に含まれる鉄分は吸収率の低い「非ヘム鉄」。そのため、鉄分の吸収を高めるビタミンCを一緒に摂ることで、大豆の栄養素も効率よく摂れますよ。(※1,16)
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