ライター : 上田 裕美

管理栄養士

監修者 : 中田 馨

一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表理事・中田家庭保育所施設長

離乳食の区分や形状について

離乳食の区分離乳食の形状
初期生後5~6ヶ月ごろなめらかにすりつぶした状態
中期生後7~8ヶ月ごろ舌でつぶせる固さ
後期生後9~10ヶ月ごろ歯ぐきでつぶせる固さ
完了期生後11~12ヶ月ごろ歯ぐきでかめる固さ
(※1,2,3)
離乳食の区分は4つにわかれています。それぞれがおおよその目安となるので、赤ちゃんの発達を確認しながら参考にしてくださいね。

離乳食の形状は、食材を加熱してやわらかくするのが基本です。離乳食は、授乳のタイミングに合わせて与えます。生後5ヶ月頃までに授乳のリズムを整えておくと、スムーズにスタートできますよ。(※1,2,3)

離乳食の初期はどんな状態?

Photo by macaroni

離乳食は赤ちゃんの発達状況を確認しながら、適切な時期に開始しましょう。生後5〜6ヶ月という月齢のほか、

・首のすわりがしっかりして寝返りができ、支えてあげると5秒以上座れる
・食べ物に興味を示して、スプーンを口の中に入れたときに、舌で押し出すことが少なくなる

などのサインを確認できれば、離乳食を始めるタイミングです。

初期食は一日1回から始めますが、1ヶ月を過ぎた頃には午前と午後の2回食にして、食材の種類も増やしていきます。(※1,2)

離乳食初期(1回食)の具体的な食材や与える量

食材の種類

食材の例
いも類・じゃがいも
・さつまいも など
野菜類・かぼちゃ
・にんじん
・だいこん
・かぶ
・ブロッコリー
・ほうれん草
・トマト など
大豆製品・豆腐
(※2,4)
初期食は10倍粥をつぶした10倍つぶし粥から始めて、慣れてきたらほかの食材にもチャレンジしましょう。

離乳食初期に味付けは必要ないですが、生後5ヶ月頃から使えるベビーフードの粉末だしや、昆布だしは初期の頃から使用できます。市販の顆粒だしは塩分が入っているものがあるので、離乳食には使わないようにしましょう。(※5)

食材の量

離乳食初期(1回食)の目安量
穀類10倍粥を30g程度
野菜類15g程度
豆腐5〜10g程度
(※2)
離乳食初日は、10倍粥をひと匙から始めます。1週間ほどかけて4匙分食べられるようになったら、にんじんやかぼちゃなどの野菜類を与えましょう。

離乳食を始めて1ヶ月経つ頃には、それぞれの食材をひと匙から与え、目安量を超えない程度で徐々に増やしていきます。目安量は上記の通りです。

新しい食材を試すときは、一日ひと匙にとどめて、赤ちゃんの様子を観察してください。問題がなければ、ひと匙ずつ量を増やしていきます。

食材の形状や大きさ

Photo by macaroni

離乳初期は食べ物をゴックンと飲み込む練習や、食材の舌ざわりや味に慣れることが目的です。離乳食を始める前は母乳やミルクしか飲んでいないため、粒が残っていると飲み込みにくく、嫌がる場合も。

離乳食初期のスタート時は、ポタージュ状を目安に、なめらかに裏ごしまたはすりつぶしましょう。ぽってりとしすぎているときは、煮汁や湯冷ましを足して水分量を調節します。

特に野菜は裏ごしすると、よりなめらかになって食べやすくなりますよ。(※1,3)

離乳食初期(1回食)一日のごはんスケジュール例

Photo by macaroni

離乳食(1回食)のスタートは、午前中の授乳前が適したタイミングです。毎日決まった時間に与えると、食事のリズムが整います。

午前中がむずかしい場合は、午後でも問題ありません。その場合は、何かあったときに医療機関に受診できる時間帯にすると安心です。

赤ちゃんの機嫌がよく、お母さんも余裕があって、ゆったりとした気持ちで与えられるのがベストな時間ですよ。

離乳食初期は、離乳食の栄養は全体の1~2割。栄養のメインは母乳やミルクです。離乳食を与えたあとは、赤ちゃんが欲しがるだけ母乳やミルクをあげましょう。(※2,6)
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