ライター : 上田 裕美

管理栄養士

監修者 : 中田 馨

一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表理事・中田家庭保育所施設長

生後4ヶ月!離乳食の開始はいつからが目安?

生後4ヶ月頃の赤ちゃんは、首が座ってまわりが見渡せるようになり、いろんなものに興味を示しはじめる時期。手に取ったものを口に入れたがる仕草が見られることも多く、そろそろ離乳食の時期かな?と気になる頃でもありますよね。

「平成27年度乳幼児栄養素調査」の結果によると、生後4ヶ月に離乳食を開始したのは、0.8%と少数でした。

しかし、赤ちゃんの成長には個人差があり、月齢はあくまで目安のひとつです。離乳食の開始は赤ちゃんの発達状況を確認しながら、適切な時期を判断しましょう。(※1,2)

5〜6ヶ月頃が離乳食を開始する人が多い結果が!

最新のデータによると、離乳食の開始時期は生後6ヶ月の44.9%がもっとも多く、次いで生後5ヶ月が40.7%でした。

生後7ヶ月では8.7%、生後8ヶ月以降では3.6%と、割合がグッと低くなる結果に。

多くの方が生後5〜6ヶ月という月齢を目安にし、離乳食をスタートしていることが分かります。(※2)

離乳食開始はあくまでも目安!赤ちゃんにあわせて開始時期を見極めよう

Photo by macaroni

厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」では、離乳食の開始時期は生後5〜6ヶ月頃が適当としています。しかし、適切な離乳食の開始時期を見極めるには、子どもの発達状況も確認することが大切です。

・首がすわっていて寝返りができ、支えてあげると5秒以上座れる
・スプーンを口に入れても、舌で押し出すことが少なくなる
・食べ物に興味を示す
・よだれの量が増えた

月齢のほかにも、上記のような成長やサインが確認できたら、離乳食をスタートしましょう。(※3,4)

離乳食開始の目安は体重も考慮するべきか

離乳食をはじめる目安として、赤ちゃんの体重も考慮したほうが良いのか、悩む場合もあると思います。

以前は、体重をひとつの指標として、離乳食を開始する目安にしていたこともあったようです。しかし、現在は離乳食の開始時期を判断するうえで、体重は関係していないと考えられています。

前述したように、離乳食は月齢や発達状況を目安に、適切な開始時期を見極めましょう。(※3,4)

離乳食開始前は果汁を与えるのは避ける

ひと昔前は離乳食に慣れる準備として、薄めた果汁を与えるよう、推奨されていたこともありました。

しかし、離乳食をはじめる前の赤ちゃんにとって、もっとも最適な栄養源は母乳やミルクであり、現在では、果汁を与える栄養学的な意義は認められていません。

りんごやみかんなどの果汁は離乳食初期(生後5〜6ヶ月頃)から使えますが、適度に摂り入れる程度にして、与え過ぎには注意しましょう。(※3,5,6 )

離乳食の開始時期が近づく前の準備も大切!

授乳の時間

離乳食をスタートしてから約1ヶ月間は、一日1食を、午前中の授乳前に与えるのが適しています。また、食べることに慣れるためにも、なるべく同じ時間に与えるのが理想的です。

離乳食を開始する時期が近づいたら、あらかじめ授乳間隔を3〜4時間空くように調整しましょう。授乳間隔が規則正しくなると、生活リズムも整いやすくなり、離乳食をスムーズにはじめられますよ。(※7,8)
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