ライター : 塚本 晴香

管理栄養士 / webライター

根と葉で違う!大根の栄養や効果効能

食物繊維ビタミンAビタミンCビタミンEビタミンK葉酸カルシウムカリウム
大根の根1.4g0μg12mg0mg微量34μg0.2mg24mg230mg
大根の葉4.0g330μg53mg3.8mg270μg140μg3.1mg260mg400mg
(※1,2)
大根の根と葉に含まれる栄養素の違いについて知っていますか。それぞれ100gあたりで比較してみましょう。

大根の葉にはビタミンAビタミンEビタミンK・鉄など、根にほとんど含まれない栄養素が豊富です。また、ビタミンAの含有量が多いため、根とは異なり、緑黄色野菜に分類されます。食物繊維・葉酸・カルシウム・カリウムの含有量も、根より葉のほうが多いですよ。(※3)

大根の根に豊富な栄養

  1. 便通を整える「食物繊維」
  2. むくみ対策に役立つ「カリウム」
  3. 皮膚や粘膜の健康を助ける「ビタミンC」
  4. 胸やけや胃もたれの対策に役立つ「アミラーゼ(ジアスターゼ)」
  5. 胃液の分泌を促す「イソチオシアネート」

便通を整える「食物繊維」

大根の根には、食物繊維が1.4g含まれています。そのうち不溶性食物繊維が0.9g、水溶性食物繊維が0.5gです。不溶性食物繊維と水溶性食物繊維は2:1の割合で摂るのが理想的なので、大根は食物繊維のバランスがよい食材ですよ。

不溶性食物繊維は腸内で水を吸収して便量を増やし、腸のぜん動運動を促すはたらきがあります。一方、水溶性食物繊維は水に溶ける性質があり、便をやわらかくするのに役立ちますよ。(※4,5)

むくみ対策に役立つ「カリウム」

大根の根には、カリウムが230mg含まれています。カリウムの主なはたらきは、細胞の浸透圧を調整することです。そのためむくみの軽減が期待できますよ。

また、カリウムは体内の塩分(ナトリウム)の排出を促す作用があります。魚の塩焼きに大根おろしを添えたり、汁物に大根を入れたりすることで、塩分の摂り過ぎ対策に役立ちますよ。(※1,6)

皮膚や粘膜の健康を助ける「ビタミンC」

大根の根には、ビタミンCが12mg含まれています。ビタミンCはコラーゲンの生成に必要な栄養素で、皮膚や粘膜の健康を助ける作用がありますよ。

ただし、ビタミンCは熱に弱く水に溶けやすい性質があり、調理中に損失しやすいのが難点。そのため、生のままでも食べられる大根なら、ビタミンCを無駄なく摂取できますよ。(※1,7)

胸やけや胃もたれの対策に役立つ「アミラーゼ(ジアスターゼ)」

大根の根には、アミラーゼ(ジアスターゼ)というデンプンの消化酵素が含まれています。アミラーゼは消化を助ける作用があるため、胸やけや胃もたれの対策に役立ちますよ。

大根の先端や葉に近い部分には、ほぼ同量のアミラーゼが含まれています。しかし、先端には辛味成分が多く含まれていることにより、アミラーゼのはたらきが抑制されると考えられています。アミラーゼの作用を活かしたいときは、葉に近い部分を使いましょう。(※8,9)

胃液の分泌を促す「イソチオシアネート」

大根をすりおろすと、イソチオシアネートという辛味成分が生成されます。イソチオシアネートには胃液の分泌を促すはたらきが。さらに、体内で過剰になると細胞を傷つけて老化を引き起こす「活性酸素」を取り除く作用があります。

イソチオシアネートは大根の先端部分に多く含まれています。大根おろしの栄養を活かすなら、先端部分を使うのがおすすめです。(※10,11,12)

大根の葉に豊富な栄養

  1. 目の健康を保つ「ビタミンA」
  2. 老化やシミ対策に役立つ「ビタミンE」
  3. 血液を固めるサポートをする「ビタミンK」
  4. 赤血球をつくる「葉酸」
  5. 赤血球の材料である「鉄」
  6. 骨や歯を作る「カルシウム」
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