ライター : 渡辺 りほ

管理栄養士

大根の栄養や効果効能

食物繊維

大根の根には、食物繊維が1.4g含まれています。

そのうち不溶性食物繊維が0.9g、水溶性食物繊維が0.5gです。不溶性食物繊維と水溶性食物繊維は2:1の割合で摂るのが理想的なので、大根は食物繊維のバランスがよい食材ですよ。

不溶性食物繊維は腸内で水を吸収して便量を増やし、腸の動きを促すはたらきがあります。一方、水溶性食物繊維は水に溶ける性質があり、便をやわらかくするのに役立ちますよ。(※1,2)

カリウム

大根の根には、カリウムが230mg含まれています。

カリウムの主なはたらきは、細胞の浸透圧を調整することです。また、カリウムは塩分(ナトリウム)の排出を促す作用があります。

魚の塩焼きに大根おろしを添えたり、汁物に大根を入れたりすることで、塩分の摂り過ぎ対策に役立ちますよ。(※3,4)

カルシウム

大根の根には、カルシウムが24mg含まれています。

カルシウムは骨や歯を作る材料になる栄養素で、不足すると骨密度が上昇しにくくなります。

大根に含まれるカルシウムの吸収率は、乳製品と比べると高くありません。カルシウムの吸収を促す「ビタミンD」が豊富な、魚介類と組み合わせて摂るのがおすすめです。(※3,5)

ビタミンC

大根の根には、ビタミンCが12mg含まれています。

ビタミンCはコラーゲンの生成に必要な栄養素で、皮膚や粘膜の健康を助ける作用があります。

ビタミンCは熱に弱く、水に溶けやすい性質があるため、調理中に損失しやすいです。しかし、生のままでも食べられる大根なら、ビタミンCを無駄なく摂取できますよ。(※3,6)

アミラーゼ

大根の根には、アミラーゼ(ジアスターゼ)というデンプンの消化酵素が含まれています。アミラーゼは消化を助ける作用があるため、胸やけや胃もたれの対策に役立ちますよ。

大根の先端や葉に近い部分には、ほぼ同量のアミラーゼが含まれています。しかし、先端には辛味成分が多く含まれていることにより、アミラーゼのはたらきが抑制されます。アミラーゼの作用を活かしたいときは、葉に近い部分を使いましょう。(※7,8)
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