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日本料理のプロが教える「黒豆の蜜煮」レシピ
全体の流れは下記の通り。2~3日かけて作りますが、実際の作業はとても簡単です。
【1日目】
・豆を水でもどす(12~24時間)
【2日目】
・下ゆでする(3~4時間)
・洗ってゆでこぼす
・シロップを作り10分煮て冷ます(3~4回)
【3日目】
・できればシロップで10分煮て冷ます(2~3回)
・しょうゆを加えて仕上げる
2日目で完成にしてもOKですが、3日目の作業をプラスするとよりおいしくなります。お正月に食べるなら12月29日か30日に作り始めましょう。
【1日目】
・豆を水でもどす(12~24時間)
【2日目】
・下ゆでする(3~4時間)
・洗ってゆでこぼす
・シロップを作り10分煮て冷ます(3~4回)
【3日目】
・できればシロップで10分煮て冷ます(2~3回)
・しょうゆを加えて仕上げる
2日目で完成にしてもOKですが、3日目の作業をプラスするとよりおいしくなります。お正月に食べるなら12月29日か30日に作り始めましょう。
材料(直径20cmの鍋で作りやすい分量)
・黒豆…200g
・還元鉄…小さじ1
※鉄鍋で煮るか、市販の鉄玉、さび釘で代用可。色にこだわらなければ、なしでもよい
・重曹…小さじ1
・塩…小さじ1
<シロップ>
・水…1,000ml
・黄ザラメ…300g
※好みの砂糖でよい。白ザラメはよりすっきり、上白糖はよりしっかり。キビ砂糖など精製度の低い砂糖はよりコクのある甘みになる
<仕上げ用>
・しょうゆ…大さじ1
作り方
1.黒豆を洗い、水に浸して12~24時間おいてもどす
黒豆をそっとザルに入れる。
「今回使ったのは丹波黒豆です。表面にうっすら白い粉がついているので、洗い流します。黒豆の皮に傷がつくと破れる原因になるので、扱うときはとにかく丁寧に!」
丹波黒豆を解説した過去記事はこちら>>「丹波黒大豆(丹波黒豆)はどうして高価なの?普通の黒豆の約3倍!」
「今回使ったのは丹波黒豆です。表面にうっすら白い粉がついているので、洗い流します。黒豆の皮に傷がつくと破れる原因になるので、扱うときはとにかく丁寧に!」
丹波黒豆を解説した過去記事はこちら>>「丹波黒大豆(丹波黒豆)はどうして高価なの?普通の黒豆の約3倍!」
ボウルに水を入れ、黒豆の入ったザルを入れる。ザルを上下にそっと動かしながら、黒豆をやさしく下からすくい上げるように洗い、一度ボウルの水を替える。
「直接豆に水をかけず、ボウルに水をためた中でやさしく洗いましょう。水が少し濁ってアクが浮いてきます。洗ってからは豆が乾燥してシワが寄りやすくなるので、空気に触れないように水につけたままにすること」
「直接豆に水をかけず、ボウルに水をためた中でやさしく洗いましょう。水が少し濁ってアクが浮いてきます。洗ってからは豆が乾燥してシワが寄りやすくなるので、空気に触れないように水につけたままにすること」
大きめのボウルに水1,400ml(分量外)、還元鉄、重曹、塩を入れて混ぜる(★鉄の鍋で煮る場合、還元鉄は入れなくてよい。または鉄玉かさび釘で代用)。
洗った黒豆を手で受けながらそっと入れる。ラップをかけて12~24時間おく。
「浮いてきた豆は虫食いなので、除いてください。黒豆を水でじっくりもどすことが最大のポイントです。暑い季節に作る場合は、水温が上がって腐りやすいので、冷蔵庫に入れて24時間以上もどすと安心です」
「浮いてきた豆は虫食いなので、除いてください。黒豆を水でじっくりもどすことが最大のポイントです。暑い季節に作る場合は、水温が上がって腐りやすいので、冷蔵庫に入れて24時間以上もどすと安心です」
24時間かけてもどした黒豆。水は黒くなっている。表面に重曹の白い気泡が出ることがあるが気にしなくてよい。
浸水時間による黒豆の違い。写真左から「浸水前」「浸水1時間」「浸水24時間」の黒豆。浸水1時間の途中では豆にしわが寄るが気にしなくてOK。丸形だった黒豆が24時間後には楕円形になり大きく膨らむ。
2.豆がやわらかくなるまで、3~4時間下ゆでする
もどした黒豆を鍋につけ汁ごと入れ、鍋の9割ほどの水位になるよう、水を足す。フタをせずに強火にかける。沸騰するまで、ときどき木ベラを鍋肌から差し込み、鍋底をそっとかき混ぜる。
「底にたまった還元鉄が鍋底に焦げつかないよう、沸騰するまでときどき混ぜます。白い泡がどんどん浮いてきますが、これはアクではなく重曹のかたまり。取り除かずそのまま煮ていきます」
「底にたまった還元鉄が鍋底に焦げつかないよう、沸騰するまでときどき混ぜます。白い泡がどんどん浮いてきますが、これはアクではなく重曹のかたまり。取り除かずそのまま煮ていきます」
ポコポコと煮立ってきたら弱火にする。厚手のキッチンペーパーに1か所空気穴をあけ、鍋にかぶせてフタにする。
モコモコと白い泡がどんどん浮いてきて、ふきこぼれそうになったらキッチンペーパーを端に寄せ、箸を使って鍋に泡を戻す。泡が落ち着いてきたら、キッチンペーパーを取り除く。
「白い泡には豆に黒色を定着させる成分が含まれています。最初は重曹の炭酸成分が反応して泡立ちますが、徐々に炭酸が抜けて落ち着きます。火を弱めても吹きこぼれそうなら、いったん火を止め、静まったら再び火にかけましょう」
「白い泡には豆に黒色を定着させる成分が含まれています。最初は重曹の炭酸成分が反応して泡立ちますが、徐々に炭酸が抜けて落ち着きます。火を弱めても吹きこぼれそうなら、いったん火を止め、静まったら再び火にかけましょう」
鍋の中の表面がユラユラと動く火加減に調整し、豆がやわらかくなるまで煮る(ふたはしてもしなくてもよい。ふたをする場合、少しずらす)。煮汁が黒豆よりも2cm上になるよう、煮汁が減ってきたら湯を加える。
「グラグラと沸騰させると豆がおどって皮が破けるので、火加減には気をつけて。常に煮汁が豆よりも上になるよう、湯を加えて調整します。ここで水を加えるのはNG。急激な温度差が起こり豆の皮が破けやすくなります」
「グラグラと沸騰させると豆がおどって皮が破けるので、火加減には気をつけて。常に煮汁が豆よりも上になるよう、湯を加えて調整します。ここで水を加えるのはNG。急激な温度差が起こり豆の皮が破けやすくなります」
3.3時間煮たら、一度黒豆のやわらかさをチェックする
親指と人差し指で黒豆をつまみ、力を入れずにつぶせたら下ゆでは完了。火を止める。まだ煮足りないようなら、やわらかくなるまでさらに煮る。
「新豆のほうがひね豆(=1年前に収穫した豆)より早く煮えますが、ひね豆のほうが新豆より味が濃いので、私の店ではひね豆を使っています」
「新豆のほうがひね豆(=1年前に収穫した豆)より早く煮えますが、ひね豆のほうが新豆より味が濃いので、私の店ではひね豆を使っています」
4.豆を煮ているあいだにシロップを作る
黒豆の下ゆでが終わる少し前のタイミングで、シロップを作る。シロップの材料を別の鍋に入れて中火にかけ、砂糖が溶けたら火を止める。
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