ライター : 前田未希

料理家 / フードコーディネーター

オーブンで作る本格「パエリア」の基本レシピ

Photo by 前田未希

魚介の旨みがふんだんに詰まったパエリアは、見た目も華やかでおもてなしにぴったり。一見むずかしそうに思えますが、いくつかのポイントを押さえて作れば、失敗せずに本場顔負けの味がご家庭で楽しめますよ。 おもてなしのごちそうだけではなく、食材を工夫すれば普段の食卓にも取り入れられるので、基本レシピを習得しておくと便利です。

材料(4人分)

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【米】 ・水……400cc ・米……200g 【野菜】 ・赤パプリカ……1/2個 ・いんげん……10本程度 ・玉ねぎ……1/4個 ・レモン……1/2〜1個 【魚介・肉】 ・有頭海老……8尾 ・スルメイカ……1はい ・ムール貝(殻付きボイル)……160g(10粒程度) ・あさり……120g ・鶏もも肉……1枚 【調味料・そのほか】 ・トマト缶……大さじ3杯 ・にんにく……1片 ・サフラン……ひとつまみ ・顆粒コンソメ……小さじ1杯 ・オリーブオイル……大さじ1杯 ・パセリ……少々 ・塩……少々 ・胡椒……少々
サフランには香り付けと色付けの役割があるので、おうちにない場合でもそれを補うものであればOK。香りはカレー粉やオールスパイスひとつまみで代用できます。色を黄色にしたい場合は、ターメリックを小さじ1/2杯加えてください。

下準備

・オーブンを200度に予熱しておきます。

食材の下ごしらえ

2. あさりは砂抜き、塩抜きを済ませておく

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1. あさりの砂抜きと塩抜きをします。ムール貝に関しては、生のものを使用する場合でも砂抜きは不要です。また、貝類は下処理後に貝同士でこすり合わせて表面の汚れを落としましょう。

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2. 常温の水にサフランを入れて、色を出しておきます。15分ほどでサフランから色が出て、鮮やかな黄色のサフラン水になります。

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3. エビの背わたを取ります。つまようじなどでエビの背の中心部分を刺して引き抜くと、上手に取れますよ。

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4. 塩をまぶし、片栗粉と酒で揉んだあとにすすいで汚れを取ります。(いずれも分量外)すすいだあとは、キッチンペーパーなどでしっかり水気を拭き取りましょう。食べやすいように、腹部の足は取り除きます。 エビをまっすぐに仕上げたい場合は、内側に2ヶ所ほど切り込みを入れてエビを外側にそらせるようにすると、きれいに仕上がりますよ。

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5. イカは内蔵や軟骨を取り出し、皮ごと輪切りにします。今回のように加熱調理の場合は、皮ごと使用してOKです。エンペラと胴、ゲソを食べやすい大きさに切りそろえて使用します。

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6. 玉ねぎはみじん切りにします。

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7. いんげんは両端を切り落とします。

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8. パプリカはワタと種を取り除き、加熱したときに食感が残るよう幅5〜8mm程度の細すぎない太さに切ります。

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9. にんにくはみじん切りにします。

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10. 鶏もも肉は皮を取り除き、ひと口大に切ります。ほかの具材と大きさをそろえることで、火の通りが均一になるので、あまり大きく切りすぎないようにしましょう。

パエリアの作り方

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1. フライパンにオリーブオイル小さじ1/2杯(分量外)を中火で熱し、あさり、ムール貝、イカを加えて加熱します。ムール貝はボイルされているので口の開きは気にせず、あさりの口が6割ほど開くまで加熱しましょう。

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2. フライパンにオリーブオイルとにんにくを熱し、香りを出します。

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3. にんにくの香りがたったら玉ねぎを加え、中火で炒めます。

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4. 玉ねぎがしんなりしたら、お米を加えて炒めます。お米は研がずにそのまま使用しましょう。炒めていくと、乳白色だったお米が写真のように透き通ってきます。これが、火の通った合図です。

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5. お米が透き通ってきたら、鶏肉を加えて炒めます。

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6. 鶏肉が白っぽくなったら、サフラン水、トマト缶、コンソメ、塩胡椒を加えて混ぜ、ひと煮立ちさせます。

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7. 沸いたら、1で炒めた魚介類を汁ごと加えます。魚介を炒めたときに出た汁気は旨みがたっぷり入っているので、捨てずに加えましょう。

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8. エビ、いんげん、赤パプリカを盛り付けて、中火で10分煮ます。 このときフタをしないことで、米や具がベチャっとせずにちょうど良い水加減に仕上がります。また、オーブンで炊く前に10分煮ることで、魚介の出汁がスープに染み渡り、お米ひと粒ひと粒に旨みがしっかりと入ります。

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9. 200度に予熱したオーブンで20分焼きます。

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10. 仕上がったパエリアにレモンを盛り付け、パセリを散らして完成です。

パエリアをおいしく作るためのポイント

エビは有頭海老を使用し、下処理をしっかりとおこなう

魚介類の臭みが残っていると、パエリア全体が生臭くなってしまいます。エビは必ず塩もみ、片栗粉と酒で汚れ取りをしましょう。また、殻ごと焼くことで香りが強く出るので、有頭海老を殻ごと焼くのがポイントです。

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