中ざら糖

結晶は白ざら糖とほぼ同じ大きさで、製造するときに加熱を繰り返すことにより、糖分がカラメル化します。または、白ざら糖にカラメル色素をかけて色付けし、黄褐色に仕上げる製法も一般的です。

独特のコクのある味わいと、粒子が大きくゆっくり溶けるのが特徴。しょうゆとの相性抜群で、煮物やすき焼き、佃煮などの甘味料に適しています。祭や縁日などの露店で実演販売される、カルメラ焼きの材料として、使用されることもあるそうです。

角砂糖

上白糖やグラニュー糖、三温糖が、分みつ糖のなかの精製糖に分類されるのに対して、角砂糖は加工糖に分類されます。ベースになるのはグラニュー糖で、糖液を少量プラスしてよく混合したものを、専用の型に入れてプレス成型し乾燥させた砂糖。

昔はコーヒーや紅茶に入れる砂糖といえば、角砂糖が一般的でした。いまはシュガースティックがあるため、角砂糖の生産は年々減少。しかし1個の重さが決まっているので、お菓子作りに利用する人も増えています。

氷砂糖

梅シロップを作ったり、梅酒を漬けたり、果実酒を作るときに必ず活躍するのが氷砂糖です。氷砂糖は溶けるのがゆっくりなので、浸透圧の差が大きくならず、果実の香りと風味が時間をかけて液体に移るのがその理由。

そんな氷砂糖には、できあがった平板を砕いて作るロックタイプと、初めから結晶の形をしたクリスタルタイプがあります。どちらも成分の違いはなく、糖度は99.8%と高純度。結晶をそのまま口に入れて、あめのように食べてもおいしいですよ。(※1)

液糖

※画像はイメージです
原料糖を精製して作る分みつ糖には、液糖に分類されるものがあります。いわゆるシロップのような、無色透明の液体タイプの砂糖です。

上白糖やグラニュー糖の溶液や、精製時に不純物を除いた糖液を、濃度調整したものがショ糖型液糖。同じようにして作った糖液を、イオン交換樹脂や酸を介して加水分解し、濃度調整したものが転化型液糖です。

どちらも糖度が異なるだけで、成分は同じ。アイスコーヒーやアイスティーなど、砂糖が溶けにくい、冷たいドリンクに利用されます。

和三盆

お菓子作りをする人やスイーツ好きなら、和三盆という言葉を聞いたことがあるはず。四国特産の砂糖で、おもに徳島や香川県を中心に作られています。原料はさとうきびですが、一般的なものより細い、竹糖という品種を使用するのが特徴。

黒糖と同じ含みつ糖ながら、工程と時間を要するため、黒糖作りよりも手間がかかるとされます。上品でまろやかな甘味、口どけのよさが魅力で、料理だけでなく和菓子の材料として利用。とくに和三盆糖型物の干菓子が有名です。

黒糖

黒砂糖とも呼ばれる、沖縄県や鹿児島の南西諸島で作られている特産品です。これらの地域はさとうきびの栽培が盛んで、上白糖のもとになる原料糖を製造する一方、小さな工場では黒糖が作られています。

さとうきびの搾り汁を煮詰めて作る、糖みつを分離させない茶褐色の含みつ糖で、独特のコクと風味、濃厚な甘味が特徴。そんな風味を活かした黒糖まんじゅうや、かりんとうなどが全国各地にあります。現地では普通に、料理用の砂糖として使うそうです。
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