ライター : 紫原もこ

Webライター

沖縄の縁起物お菓子「サーターアンダーギー」とは?

Photo by macaroni

「サーターアンダーギー」とは、沖縄の伝統的な揚げ菓子のこと。琉球王朝時代から続く、沖縄の歴史になくてはならないグルメです。中国や台湾の揚げ菓子「開口笑(かいこうしょう)」がルーツであると考えられています。

沖縄では、揚げたときにできる割れ目が、“花が咲く”と表現されるほど、縁起の良い食べ物。食感が特徴的で、カリカリの衣と、しっとりもちもちの中身を楽しめます。

「サーターアンダーギー」の意味

沖縄の方言で、「サーター」は砂糖、「アンダーギー」は揚げることをさします。“砂糖を揚げたもの”という意味になり、標準語では「砂糖天ぷら」と訳されることがありますよ。

米軍基地の影響から、サーターアンダーギーは海外でも名前の知られるお菓子です。英語では、単にサーターアンダーギー(Saataa andaagii)と呼ばれたり、「沖縄ドーナツ(Okinawa Donuts)」と呼ばれることも。南国ハワイでは、「アンダギ(Andagi)」の愛称でも親しまれています。

沖縄県民が教える。サーターアンダーギーの作り方

Photo by cestalavie

サーターアンダーギーは、サクサクでカリカリの食感が特徴。その食感を生み出すために、小麦粉・ベーキングパウダーだけではなく、ホットケーキミックスを少量加えます。さらには、沖縄名物でもある黒砂糖を使うことで、甘さを引き出しますよ。

沖縄本場の味を楽しめる、おいしいサーターアンダーギー。ぜひ作ってみてくださいね。

材料(20個分)

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サーターアンダーギーを作るときのコツ

  1. サクサクに揚げるポイントは、160℃くらいの低温でじっくり揚げること。菜箸を油につけて、細かい気泡が静かに出るくらいが目安ですよ。
  2. 手に少量の油をつけて、ピンポン玉ぐらいの大きさに生地は丸めましょう。油はねが少なく静かに揚げることができます。

作り方

1.粉類を混ぜる

小麦粉・ホットケーキミックス・ベーキングパウダー・塩を混ぜたボウル

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小麦粉、ホットケーキミックス、ベーキングパウダー、塩をボウルに入れます。泡立て器でよくかき混ぜます。

2.卵・砂糖・バターを混ぜる

かき混ぜた卵に、砂糖と黒砂糖を入れた様子と、ガラス容器に入った溶かしバター

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別のボウルに卵と砂糖を入れて、よく混ぜ合わせます。バターを溶かし、卵液に入れて混ぜます。

3.卵液と粉類を混ぜ合わせる

卵液にサーターアンダーギーの粉類を小分けに加える様子

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卵液に1の粉の1/3を加え、スパチュラ(ゴムべら)で切るように混ぜます。残りの粉も2回に分けて加え、さっくりと混ぜ合わせます。混ぜ過ぎに気をつけて、少し粉っぽさが残る程度にしましょう。

4.生地を休ませる

サーターアンダーギーの粉類と卵液を混ぜたボウル

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ボウルにラップをして、3時間からひと晩程度、冷蔵庫で生地を休ませます。常温のままだと生地がやわらかく、成形することができません。冷蔵庫で冷やし固めてください。

5.成形して揚げる

サーターアンダーギーを揚げる様子

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手にサラダ油を塗り、生地をひと口大に丸く成形します。あまり触りすぎるとべたべたと手にくっつくので、てきぱきと成形しましょう。 揚げ鍋に生地が浸かるぐらいの油(分量外)を入れ、160℃の低温で揚げます。低温の油でないと、生地がかたくなってしまうので注意してください。

6.生地の膨らみと割れを確認

サーターアンダーギーが割れている様子

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火が通ると、生地が膨らんで油の中でクルクルと回ります。 焦って箸で生地をひっくり返すと、まわりの部分が固くなって、生地が割れず固い仕上がりに。なかなか返らないものだけ、箸で返すようにしましょう。

7.完成

バットの上に並んだサーターアンダーギー

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生地が割れて(花が咲いて)、こんがりときつね色に揚がれば完成です。油きりトレーにおいて、冷ましながら余分な油をきります。

よくある質問

質問回答
1.サーターアンダーギーはドーナツと違うの?サーターアンダギーとドーナツでは、材料に違いがあります。
サーターアンダギーの基本材料は小麦粉と卵、砂糖。生地の密度が高く、食べごたえのある仕上がりが特徴です。
一方、ドーナツは材料に水分を加えて作ります。
2.サーターアンダーギーが割れる理由は?サーターアンダギーは低温の油でじっくり揚げるため、表面が割れます。
高温で揚げると、まわりが先に固まってしまって割れないので注意しましょう。
3.サーターアンダーギーの保存方法は?サーターアンダギーは常温で保存できますが、1〜2日で食べ切れない場合は冷凍保存がおすすめ。
1個ずつラップで包み、フリーザーバッグに入れて冷凍すれば、約2週間保存可能です。
4.保存したサーターアンダーギーの食べ方は?サーターアンダギーはトースターで2〜3分温めることで、揚げたてに近いサクッとした食感を楽しめます。
冷凍保存したサーターアンダーギーの場合、自然解凍してからトースターで温めてくださいね。
5.プレーン以外でどんな味で作れる?サーターアンダギーの味を変えるなら、抹茶パウダーやココアパウダー、黒ごまを入れてみてはいかがでしょうか。
材料の分量に合わせて、大さじ1杯程度から調整してみてください。
6.サーターアンダーギーにはどんなアレンジがある?サーターアンダギーにアイスやはちみつをかけると、簡単に味を変えられますよ。
また、生地の材料に豆腐を入れてしっとりさせたり、米粉を混ぜてさっくり食感にしたりと、アレンジ次第でバリエーションが広がります。

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