ライター : 稲吉永恵

野菜ソムリエ / ローフードマイスター / オーガニックコンシェルジュ

薄力粉の代用品は米粉・強力粉・片栗粉などでOK!

料理やお菓子を作ろうとして薄力粉がないとき、米粉や強力粉、片栗粉など、ほかの粉類で代用可能です。

もちろん食感や口当たり、仕上がりの違いはありますが、それぞれの粉類の特徴を踏まえて選べば、十分役目を果たせますよ。本記事では5種類の粉で、5通りの比較検証を行ない、仕上がりの違いを比較してみました。
薄力粉の代用になる粉
米粉
強力粉
片栗粉
おからパウダー
コーンスターチ

薄力粉とそのほかの粉の違い

たんぱく質量の違い

種類たんぱく質量
強力粉11.5~12.5%
準強力粉9~11.5%
薄力粉6.5~8%
薄力粉は小麦粉の一種で、小麦粉は、グルテンを形成するたんぱく質の含有量により、薄力粉、中力粉、強力粉などに分類されます。(※1)中力粉や強力粉はたんぱく質の含有量が多いため、ふんわりとした食感のお菓子にはあまり向いていません

なお、米粉や片栗粉、コーンスターチ、おからパウダーにはグルテンが含まれていません。ですので水を加えてこねても中力粉や強力粉のような粘弾性は生まれません

お菓子作りに関しては薄力粉を使うレシピをそのまま使うとうまく仕上がらないことがあります。

原料・製法の違い

種類原材料
米粉
片栗粉じゃがいも※
コーンスターチとうもろこし
おからパウダー豆腐や豆乳
※本来はユリ科の多年草であるカタクリの地下鱗茎のでんぷんを精製したもの
米粉は、米を精白したあとに粉砕して粉末にしたもので、片栗粉は、現在は、ほとんどがじゃがいもから精製された「ばれいしょでんぷん」が主な原材料です。

コーンスターチはとうもろこしのデンプンから作られた粉。おからパウダーは、豆腐や豆乳を作る際に残るおからを乾燥させて粉末状にしたものです。

【ホットケーキ】ふんわり感を出すなら「米粉」がおすすめ

Photo by 稲吉永恵

代用品強力粉米粉おから
パウダー
食感
風味
見た目
・膨らみ具合
・焼き色

食感

焼きたては、3つともふんわり感は出ていて、食感が軽く感じたのは米粉とおからパウダーでした。

強力粉はふっくらしつつも弾力を感じました。グルテンが多いため、薄力粉で作るよりもしっかりした食感ですが、時間が経って冷めてもしっとりしていました。

米粉ホットケーキは、できたては外はサクふわで中はもちもちです。ただし、冷めると硬くなりパサパサ感を感じました。水分量を調整が必要です。

おからパウダーは、しっとり感がありつつもホロッとした食感。冷めるとモロッとしたような食感になりましたが、多少しっとり感は残っていました。

風味

風味は、強力粉は薄力粉で作る場合と変わりませんでした。米粉は、牛乳や卵などのほかの材料の風味が引き立つように感じました。

おからパウダーを使っても大豆のにおいやクセは感じられませんが、ほわっとした素朴な風味があります。
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