Name: 調理師が教える「薄力粉の代用品」。実は身近なアレで大丈夫！
Cuisine: 日本

薄力粉と強力粉では、たんぱく質含有量の差が大きく、粘弾性に大きな差があります。クッキーやケーキなどのお菓子を作る際には粘りが出て膨らみにくいので、代用はむずかしいです。ただし食材の表面にまぶす程度の少量しか使わない場合は、代用してもあまり気にならないでしょう。

片栗粉で代用する

片栗粉の特徴

本来の片栗粉は、ユリ科の多年草であるカタクリの地下鱗茎のでんぷんを精製したもの。しかしカタクリは高価なため、現在片栗粉の名称で流通しているもののほとんどは、じゃがいもから精製された「ばれいしょでんぷん」が主な原材料です。

片栗粉は水分と一緒に加熱すると、デンプンが水分を吸って粒子が膨らみ、ベタついて粘度が高い糊状の物質になります。主な使い方は、この性質を利用したスープやあんかけのとろみづけです。

代用する場合

揚げ物の衣はOK

薄力粉を揚げ物の衣に使うと、色が香ばしい茶色に揚がり、表面はカリッと硬く、中はふんわりとやわらかく仕上がります。一方、片栗粉を使う揚げ物は白っぽく揚がり、サクサクと軽い食感になるのが特徴です。

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ホワイトソースやルゥはNG

薄力粉は粘度が少ないので、とろみはついてほしいけど粘ってほしくないもの、たとえばホワイトソースやカレーなどに使われます。一方、片栗粉でそれらにとろみをつけようとすると、あんかけのようになってしまうのでNG。

ただし、片栗粉のとろみは加熱を続けると粘度が低下して、さらっとしてくるという性質があります。どうしても薄力粉の代わりに使いたい場合は、加熱時間を長めにすると良いでしょう。