ライター : kachi

食生活アドバイザー / 調理師

少ないご飯をボリュームアップ。カサ増しのコツとは?

ハフハフと口いっぱいに頬ばる炊き立てご飯……味と一緒に幸せも噛みしめるひとときです。しかし、食べ過ぎによるカロリーオーバーや糖質過多は気になるところ。また昨今の米不足や価格高騰など、思うようにお米が手に入らないなんてこともありますよね。

そこで、この記事では少ないご飯でボリュームを出す、おすすめのカサ増し方法をご紹介します。方法は大きく以下の2つです。

1. 主食のご飯そのものに相性のよい食材を加えてカサ増しする方法
2. 少なめご飯にボリューム副菜を添え、食事全体のカサを増やす方法


ここからは、それぞれの方法に合う食材を具体的にピックアップ。カサ増しにおすすめの理由や特徴、カサ増しするときのコツなど、詳しくお伝えします。

少ないご飯をカサ増しする方法

ご飯の量を実際よりも多く感じさせてくれるカサ増し食材は多種多様。そこでここでは、目的別におすすめの食材をチョイスしました。

ダイエットや糖質制限中など、ご飯の量も摂取カロリーも控えたいときにおすすめの「ヘルシー食材」と、とにかくおいしくボリュームを出したいときにおすすめの「カサ増しメニューと調理方法」、それぞれのメリットに注目です。

【カロリーや糖質を抑えたい】ヘルシーな代替食材

まずは、ご飯の量だけでなくカロリーも糖質も抑えられるヘルシーなカサ増し食材をご紹介します。少ないご飯でも物足りなさを感じさせない優秀食材ばかりですよ。

もち麦(大麦)

Photo by macaroni

ぷちぷちモチモチとした食感が人気のもち麦は、カサ増しご飯の定番。カロリー自体が低いわけではありませんが、食物繊維が豊富で糖の吸収を緩やかにしてくれます。(※1)また、炊くとぷっくり膨らんで食べ応えが増すため、少量混ぜるだけでもカサ増し感大。このほか、雑穀ミックスやオートミールもおすすめですよ。

カリフラワー

有名スーパーで商品化されているほどメジャーなカサ増し食材がこれ、細かく刻んだカリフラワーです。クセが少なく、お米と同じ色味で馴染ませやすいのが特徴。カロリーと糖質は減らしつつ、ビタミン・ミネラルはプラスされる点が優秀です。(※2)

ほかに、ブロッコリーやキャベツも好相性。野菜類と合わせて炊く場合には、水分を控えめにすることがコツですよ。

おから

低糖質でヘルシーなことはもちろん、意外と足りていない人が多いといわれるタンパク質を同時に補給できるカサ増し食材が、おから。(※3)ご飯に混ぜやすく、やさしい甘みとほろほろ食感がクセになるおいしさです。乾燥タイプの「おからパウダー」も便利ですよ。

しらたき

ダイエットの強い味方しらたきの特徴といえば、やはり圧倒的な低カロリー。(※4)米粒大にみじん切りしてご飯に混ぜると、見た目の違和感もなくカサ増しに気づかないほど。プリプリとした歯触りも楽しい増量技です。食物繊維も豊富ですよ。(※5)

えのきだけ

旨みたっぷりで低カロリーなきのこ類もカサ増しにおすすめ。なかでも、もっともご飯に馴染ませやすく、自然にボリュームアップできるのはえのきだけです。ビタミン・ミネラルや食物繊維が豊富で栄養価が高いうえ、風味よく味わい深い絶品ご飯になりますよ。(※6)
ヘルシー食材比較(100gあたり)
もち麦(大麦)121kcal大粒でカサ増し感大
カリフラワー26kcalクセが少なく食べやすい
おから88kcalタンパク質も合わせて補給
したらき7kcal低カロリー・違和感が最小
えのきだけ34kcal旨みも栄養もアップ
※文部科学省 食品成分データベース 参照

【ご飯の消費を抑えたい】増量重視の食材とメニュー

ご飯が足りなくてピンチ!というときに、とにかくボリュームアップ優先でチョイスする場合、相性のいい食材は意外と多いんです。カロリーや糖質はさておき、増量&美味なカサ増しメニューをご紹介します。

コーンや豆類で「ピラフ」

コーンやグリーンピースなど、粒感があってボリュームが出る食材を使った「ピラフ」は、カサ増し効果以上のご馳走になること間違いなし。カラフルな色味で少ないご飯を華やかに、目にも満足な主役ご飯になりますよ。ベーコンやウインナー、シーフードなど、アレンジ幅が広いのも魅力です。

卵やネギで「チャーハン」

どんな食材とも相性がよく、食べ方も自由自在な卵はカサ増しの万能選手。炒り卵状にしてご飯と炒める「チャーハン」は、油をしっかり使う分腹持ちがよく、少ないご飯を上手に使えるお助けメニューと言えそうです。香ばしく炒めた香り高いネギも欠かせません。

焼きそばやインスタント麺で「そばめし」

Photo by macaroni

意外な絶品カサ増しメニュー、細かく刻んだ焼きそばをご飯に加える「そばめし」です。炭水化物×炭水化物という禁断の組み合わせは、焼けたソースの匂いが食欲をそそるやみつきのおいしさ。作り過ぎて余った焼きそばを活用するもよし、手軽なインスタント麺をアレンジしてみるもよしです!

チーズやスープで「リゾット」

お米にたっぷりのスープを吸わせてひと粒ひと粒を大きくする「リゾット」は、カサ増しの定番メニュー。こってりとしたチーズを合わせることで、より一層食べ応えのあるひと品に仕上がりますよ。同様に、和風アレンジで雑炊にするのもおすすめです。

少ないご飯でも大満足できるおかずの選び方

ご飯そのもののカサ増し以外にも、食事全体のバランスを工夫することで、ご飯の少なさを意識させないメニュー作りができますよ。そんなときにおかずにしたい食材の選び方をご紹介します。

素材の味を楽しめる食材

魚や鶏胸肉、豆腐など、プレーンで素材自体の旨みを味わえる食材がおすすめ。丼にすると少ないご飯を上手くカバーしてくれるので、おすすめの食べ方ですよ。ただし、塩気が強いものや味の濃いもの、いわゆる「ご飯のお供」的なおかずはご飯が進み過ぎてしまうため要注意です。

歯ごたえがある食材

レンコンやごぼうなど、しっかりした歯ごたえのある野菜がおすすめです。よく噛む必要がある食材は、ゆっくり食べることで食事の満足感につながりますよ。ご飯自体も、よく噛むことが満腹感をきちんと実感するコツ。消化の助けにもなり、健康面でも重要なことですよね。(※7)

ちょっとの工夫でカサ増し可能!

ちょっとした工夫次第でボリュームアップできる、少ないご飯をカサ増しする方法。ヘルシー志向か節約重視かなど、目的に合った食材をチョイスしてみてください。

また、おかずによって少なめご飯の満足度を上げるコツも試す価値あり。お米が不足していると話題になっている昨今、少ないご飯を最大限に楽しむ方法をぜひ試してみてくださいね。
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