銅は体内に吸収されると、たんぱく質と結合し、さまざまな酵素の成分としてはたらいています。ヘモグロビンを合成する際に必要な酵素の成分であり、貧血対策には銅の存在が不可欠なんです。そのほか、エネルギーや神経伝達物質の生成、活性酸素の除去などに役立っています。(※11)

銅不足になると

極端に偏った食生活をしていなければ、銅は基本的に不足することはないとされています。ただし、遺伝的な問題がある場合、まれに銅が足りなくなることも。そうなると、銅欠乏による貧血を引き起こす原因となってしまいます。(※12)

銅を含んでいる食品

銅は、さまざまな食材に含まれている成分。なかでも、牛レバーやホタルイカに豊富に含まれています。そのほか、牡蠣やえびなどの魚介類、納豆なども積極的に摂りたい食品です。

亜鉛

亜鉛はさまざまな酵素の構成成分であり、新しい細胞の産生に不可欠な成分。特に、味覚を感じ取る「味蕾(みらい)細胞」の産生に必須であり、味覚を正常に保つために大切な成分なんですよ。(※13)

亜鉛不足になると

亜鉛不足により変化があらわれやすいのが、味覚。味蕾(みらい)細胞がきちんと生成されず、食ベ物の味を感じにくいといった異常が現れます。

また、たんぱく質やDNAの合成に必要なため、不足すると成長に影響するおそれが。胎児や乳児の発育にもかかわっているので、妊娠中、授乳中の方には、通常よりも多く摂取するよう、「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、付加量が設定されています。

さらに、アルコールの摂取により亜鉛の排出量が増えるため、お酒をたくさん飲む場合は積極的に摂るようにしましょう。(※13)

亜鉛を含んでいる食品

亜鉛を圧倒的に多く含んでいるのは生の牡蠣。また、しらすやうなぎなどの魚介類、豚レバー、海藻類、ナッツ類にも豊富に含まれていますよ。日常的に摂取できるよう、さまざまな食品を取り入れるようにしましょう。
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