ライター : 稲吉永恵

野菜ソムリエ / ローフードマイスター / オーガニックコンシェルジュ

しめじについた白いふわふわの正体は「気中菌糸」

※写真はイメージです
しめじをはじめ、きのこのかさ(頭の部分)や軸の部分に、白いふわふわとした綿のようなものがついていることがあります。カビのように見えますが「気中菌糸(きちゅうきんし)」の可能性があるんです。

気中菌糸であれば菌糸(※)が伸びているものなので食べても害はなく、味や風味に影響はありません。気中菌糸はしめじだけでなく、しいたけやヒラタケ、エリンギなどさまざまなきのこに発生します。

※菌糸=きのこを構成する細い糸状のもの。生命活動のために空気中や土壌中で伸びて、栄養を吸収したり増殖したりする役割を果たす。

ちなみにしめじ含むきのこは常温では日持ちしないため、賞味期限は1〜2日程度。冷蔵では3〜4日、冷凍では3週間ほどです。賞味期限を表示する義務がなくパッケージに記載されていないため、購入日を確認しておきましょう。

しめじに生えた気中菌糸を取り除く方法

※写真はイメージです
気中菌糸は食べても問題ありませんが、気になる場合は取り除きます。湿らせたキッチンペーパーや布巾でサッと拭くと、すぐに取れますよ。

しめじをはじめきのこ類は水分があると傷みやすくなるため、調理で使う直前に拭くのがおすすめ。また、きのこは洗うと風味が損なわれ旨味が逃げてしまいます。気になる箇所を拭きとる程度でOKです。

なぜきのこに気中菌糸が生えてくるの?

そもそもきのこは、菌糸を伸ばして成長します。きのこに成長したあと、温度変化や環境によって菌糸が伸びる場合があり気中菌糸が発生するわけです。気中菌糸が生えやすい条件はふたつ。空気に触れる状態にあることと、温度変化があることです。

きのこは購入した袋のまま保存するか、袋から出したらラップをしたり密封できる容器や袋に入れたりしましょう。またすぐに冷蔵庫に入れて、購入した状態と温度差がないようにするとよいですよ。

しめじの気中菌糸とカビを見分ける3つのポイント

気中菌糸とカビを見分ける3つのポイント

  1. 気中菌糸は白色、カビは緑色や青色
  2. 気中菌糸は綿状、カビは粉状
  3. カビ特有の悪臭・ぬめり
しめじに発生する気中菌糸は、白色でふわふわとした綿状のものです。いっぽうでカビは緑色や青色でホコリ状。見た目は粉っぽく見えるため、見分けがつきやすいです。

また湿っていてぬめりがあったり悪臭がしたりする場合も、カビが生えているおそれがあります。色や状態を確認し、カビと判断した場合は食べずに処分するようにしましょう。

しめじの白いふわふわは「気中菌糸」なら問題なし♪

購入したきのこに白いふわふわとしたものがついている場合、今回紹介した見分け方を参考にしてみてください。色や状態を確認し「気中菌糸」であれば問題ありません。

きのこは賞味期限の記載がないため、購入日やきのこの状態を自分で確認するのが大切です。カビと見分けるコツや対処法も参考に、きちんとチェックしてくださいね。

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