ライター : 相羽 舞

管理栄養士

とうもろこしの食べ過ぎは体に悪い?

甘くておいしいとうもろこしは、料理に使うほか、間食にもぴったりです。カロリーや糖質が多く含まれ、食物繊維が豊富なのが特徴。しかし、食べ過ぎるとカロリーや糖質、食物繊維の過剰摂取につながるおそれがあります。具体的にどんなデメリットがあるのか、くわしくみていきましょう。

とうもろこしを食べ過ぎによるデメリット

ポイント

  1. お腹の張りや便秘の悪化につながる
  2. カロリーや糖質の摂りすぎにつながる
  3. 栄養が偏るおそれがある

お腹の張りや便秘の悪化につながる

とうもろこしには、100gあたり3.0gの食物繊維が含まれています。特にとうもろこしに多いのは、不溶性食物繊維。適量であれば便の量を増やして排便を促すはたらきがありますが、摂り過ぎるとお腹が張ったり、便秘の種類によっては悪化したりするおそれがあります。

食物繊維は通常の食事で摂り過ぎることはほとんどありませんが、サプリメントから食物繊維を摂っている場合は、摂り過ぎに注意が必要です。(※1,2)

カロリーや糖質の摂りすぎにつながる

とうもろこしのカロリーは100gあたり89kcal、糖質量は13.8gです。1本(可食部150g)あたりでは134kcal、糖質量は20.7gになります。野菜のなかではカロリー・糖質量ともに高く、にんじんと比べるとカロリーは約2.5倍、糖質量は約2.1倍です。

摂取カロリーが消費カロリーよりも多くなると太るほか、過剰な糖質の摂取も肥満につながるおそれがあります。(※1,3,4,5)

栄養が偏るおそれがある

とうもろこしにはカロリーや糖質、食物繊維が多く含まれていますが、ビタミンA、K、Eなどはあまり含まれていません。とうもろこしを食べ過ぎてほかのものが食べられなくなると、栄養が偏ってしまうおそれが。

また、食物繊維のうち水溶性食物繊維には、栄養素の吸収を抑える作用があるため、ひとつのものに偏って食べ過ぎないよう注意が必要です。(※1,2)

【Q&A】一日に何本まで?とうもろこしの食べ過ぎの目安は?

A:一日にとうもろこしを食べる量は1本(約150g)までにしましょう。

厚生労働省が定める「健康日本21」では、一日あたりの野菜摂取量について350g以上を目標としています。そのうち「緑黄色野菜」が120g以上ということから、とうもろこしが含まれる「そのほかの野菜」の目標量は230g以上です。

ひとつの野菜に偏らず、いろいろな野菜を摂るのが望ましいので、とうもろこしは一日1本までとし、ほかの野菜と組み合わせて食べましょう。(※3,6,7,8)
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