鉄やカルシウムの不足につながるおそれ

鉄の吸収率は一緒に摂取する成分により大きく影響を受けますが、吸収率を下げる成分のひとつがシュウ酸です。鉄が不足すると貧血になり頭痛やめまい、息切れなどを引き起こすおそれがあります。

またカルシウムはシュウ酸と結合すると吸収率が下がると言われており、カルシウムが不足すると歯や骨が弱くなります。

みょうがにはシュウ酸が含まれるため、鉄やカルシウムを積極的に摂りたい人は組み合わせを工夫しましょう。(※10,11,12,13,14)

体を冷やす

みょうがは体を冷やす食べ物です。体が冷えると細胞や臓器の代謝が悪くなったり血液の流れが悪くなったりと、悪影響が懸念されます。

特に女性は男性よりも冷えやすいことが知られているため、食べ過ぎには注意しましょう。(※15)

ワーファリンの効き目を弱めるおそれ

みょうがにはビタミンKが含まれます。血液を固まりにくくする薬(ワーファリン)を服用している人は、効き目を弱めてしまうおそれがあるので極端な食べ過ぎは避けましょう。

ビタミンKはみょうがだけではなく緑黄色野菜や海藻に多く含まれるので、主治医に相談しつつ調整してください。(※1,16)

みょうがの食べ過ぎの目安・適量

みょうがの摂取目安量は特に決められていません。食物繊維の目標量(20~30代女性で一日18g以上)を参考にすると、中ぐらいのミョウガなら60個、大きめのみょうがなら45個相当になります。

とはいえ食事においてはバランスのいい食事が基本です。またみょうがは料理の主役というよりは薬味として取り入れる食材ですね。ほかの野菜と組み合わせつつ一日350g以上の野菜を摂ることを目指しましょう。(※1,2,17)

みょうがを食べ過ぎたときの対処法

ポイント

  1. 便秘になったときは適度な水分・油分を摂る
  2. 胃腸の調子が悪いときは腸を休ませる
  3. 体が冷えたら血行をよくする食材を摂る
食物繊維の摂り過ぎで便秘気味になったときは、適度な水分や油分の摂取が排泄を助けてくれます。また腸の調子が優れないときは食物繊維、脂っこいもの、刺激物を避け、胃を休ませましょう。

またみょうがの食べ過ぎで体が冷えてしまったときは、体をあたためつつ、血行をよくする食べものや飲み物を取り入れましょう。血行をよくする飲み物にはココアやルイボスティー、食材としてはカカオやたまねぎなどが役立ちます。(※2,18,19,20)

【Q&A】みょうがを食べるとバカになる、といわれているのはなぜ?

A:「みょうがを食べるとバカになる」という俗説は、周利槃特(しゅりはんどく)という非常にもの和覚えの悪いお坊さんがいたことに由来します。彼の死後、墓から生えてきた見たことのない草が「茗荷(みょうが)」と名付けられました。

こちらは迷信で、実際にみょうがを食べ過ぎると物忘れが激しくなるという意味ではありません。(※21)
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