ライター : 松 宏彰(カレー細胞)

カレーキュレーター

東京駅周辺に名カレーが続々!

いま、東京駅周辺に話題のカレー店が続々と登場しています。もちろん、そのほとんどは商業施設やオフィスビル内での出店。

ひと昔前まではカレーというだけで「匂いが……」と、出店を断られた話をよく聞きましたが、最近は施設側からオファーしてくるケースが多いようです。食の多様性への認知がそこまで広がってきたということでしょうか。

今回は東京駅を中心に、八重洲・丸の内・大手町エリアの注目店&話題店をご紹介しますよ。

東京都内で本当におすすめのカレーまとめはこちら▼
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1. 大阪スパイスカレーのレジェンドがついに!「コロンビアエイト 東京八重洲地下街店」

Photo by 松 宏彰(カレー細胞)

2022年頭のカレー界最大のニュースといえば、「Columbia8(コロンビアエイト)がまさかの東京進出!」八重洲地下街にカレー各ジャンルの4名店を集めた「TOKYO CURRY QUALTET(トウキョウ カレー カルテット)」(2022年2月2日オープン)のなかでも一番の目玉です。

「コロンビアエイト」といえば大阪スパイスカレー界の絶対的レジェンド。2018年にはスパイスカレー店として初のミシュランガイド・ビブグルマンを受賞し、大阪スパイスカレーの地位と知名度を一気に押し上げた立役者でもあります(その後4年連続で受賞!)。

「コロンビアエイト」のカレーは、ほかのどの店とも似ていない独特なもの。ビジュアルや味だけでなく「右手にスプーン、左手にししとう。まずはししとうをひと口齧り……」という前口上も大阪では有名。「表現としてのカレー」を存分に楽しめる、唯一無二の存在なのです。

キーマカレー

Photo by 松 宏彰(カレー細胞)

1,000円(税込)
初訪問なら、何はともあれ基本メニューである「キーマカレー」をオーダーしましょう。提供時に、店員さんの前口上を聞くことができます。

「右手にスプーン、左手にししとう。まずはししとうをひと口齧り、苦みを感じてからカレーを食べてください。」……もちろん、その通りにいただきましょう。

見た目のインパクトからは意外なほど、ひと口目はやさしげなサラサラキーマ。ですが食べ進むにつれ、ジワジワとスパイスの香りや毛穴が開く辛さを楽しむことができます。カレーの中にはいんげん、砕いたカシューナッツ、レーズン。この食感の変化もポイントです。

さらにグレープフルーツジュースがデフォルトで付いてきて、「甘・辛・苦・酸」を五感で楽しむことができちゃうんです。食べれば食べるほど「よくできてるなぁ」と感服するひと皿。まずはお試しあれ。

花火

Photo by 松 宏彰(カレー細胞)

1,100円(税込)
辛いモノ好きなあなたにオススメなのはこちら、基本のキーマカレーの辛口バージョン。ただし訪問2回目以降にしかオーダーできません。まずは基本を食べてからということですね(「コロンビアエイト」他店舗に訪問ありでもオーダーできます)。

基本のキーマカレーとはうって変わって、こちらはしっかりとした辛さ。あとからじんわり毛穴が開いてくるような辛さがきます。辛さリセットにはグレープフルーツジュース。さらに黒ごまが加わって、香ばしさもアップしているんですよ。
店舗情報

2. 日本初!マレーシアのナシカンダール専門店「ゼロツー ナシカンダールトーキョー」

Photo by 松 宏彰(カレー細胞)

2020年に大阪から移転、東京・三田で超人気店としての地位を確立した、南インド料理店「ゼロワンカレーA.o.D(エイ・オー・ディー)」。

その2号店「ゼロツー」は、なんと南インド料理ではなくマレーシア料理店です。そのなかでも、インド移民によるぶっかけ飯「ナシカンダール」の専門店としてオープンしました。

主に南インド・タミル系の移民によって確立したとされるナシカンダール。「ナシ」は「ごはん」、「カンダール」は「担ぎ棒」。かつては担ぎ棒で売り歩いていたことから付けられた名だと言います。つまりは「担々飯」と同じですね(笑)。

お店はオフィスビル1階とは思えない現地屋台スタイル。アーティストの武田尋善さんによる、破天荒な内装も見ものです。

ラム肉カトゥレット・ナシカンダール

Photo by 松 宏彰(カレー細胞)

1,550円(税込)
ライスに加え副菜3種、カレー2種を指差しながら盛り付けてもらう、基本のナシカンダール(税込1,000円)に、オプションのラム肉カトゥレットをのせた贅沢バージョンです。

副菜には、東南アジアテイストのものと南インド料理テイストのものがあり、一度では選びきれないほど。カレーは定番の骨付きチキンカレーに加え、さまざまなカレーが日々登場します。

この日は骨付きチキン&天使と海老とイカのカレーを選択。南インドと東南アジア、そして中華要素までもが融合した魅惑のワンプレートです。盛り付けはワイルド(それがいい)ですが、さまざまなスパイス&ハーブの香りが織りなすワンダーランドを堪能できますよ。
店舗情報
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