ライター : 松 宏彰(カレー細胞)

カレーキュレーター

世界各国のカレーが集う池袋!

中国をはじめとしたさまざまな国の人々が共存する「池袋」。ここには、駅徒歩圏内に世界のカレーやスパイス料理を楽しめるお店がそろっています。

ですが現地感が強く、良いお店ほど隠れ家的な場所にあり、なかなか見つけられないのもまた池袋の特徴。さぁ、この記事をガイドブック代わりに池袋でレッツ世界旅行

東京都内で本当におすすめのカレーまとめはこちら▼
前回の記事はこちら▼

1.【ネパール】在日ネパール人に愛される「ガルアーガン」

Photo by 松 宏彰(カレー細胞)

池袋西口を出て東京芸術劇場の先、立教大学に向かう通りは、さまざまなスパイス料理店やカレー店、激辛店がひしめく「池袋スパイスストリート」。ここに2020年、ネパール料理の名店が誕生しました。

多民族国家のネパールのカトマンズ盆地に住み、洗練された料理で知られるネワール族の料理がいただけるお店。広々とした店内にはステージがあり、通常時にはライブだけでなくネパール人たちが次々にステージに上がってカラオケする姿も見られました。

もちろんお店中央のスペースはダンスフロア。個室もあります。そう、つまりここは在日ネパール人たちの社交場なのです。

ネワリボジセット

Photo by 松 宏彰(カレー細胞)

1,680円(税込)
圧倒的な品数のネワール族料理がズラリと並んだ嬉しいセットです。

前菜盛り合わせセット「サマエボジ」の豪華版なのですが、干し飯(チウラ)か白飯が選べたり、マトンカレーとチキンカレーにアルタマ(発酵タケノコとジャガイモ)スープが付いていたり、通常時にはネパールのお酒がついていたりと、プレートの上は豪華絢爛。


チキンカレーとマトンカレーは完全現地式で旨味抜群。それぞれのおかずも旨味、香り、発酵香と、めくるめく食のエンターテインメントが繰り広げられます。

「香草スープ」と言われた苦味たっぷりの汁がまたインパクト大で、満足度が異様に高いプレートです。

店舗情報

2.【インド 】池袋を代表する南インド料理の名店「エーラージ」

Photo by 松 宏彰(カレー細胞)

今でこそ(多少は)認知が広がった南インド料理ですが、池袋で20年ほど続くこのお店は今や老舗の域。

お店のオーナーシェフ、ラージさんは南インド・チェンナイ出身。かつて、日本の南インド料理店のパイオニア「アジャンタ」の厨房にいた方で、2002年に独立し「A-RAJ(エーラージ)」を立ち上げました。

南インド料理の定番であるミールスやドーサのほか、マドラスパロタをはじめ面白い料理があれこれ。期間限定メニューも多く、何度行っても飽きません。

ノンベジミールス

Photo by 松 宏彰(カレー細胞)

1,800円(税込)
まず食べていただきたいのは、ラージさん特製の南インドミールス。

インドの揚げパン「プーリ」やバナナ(南インドでは潰してカレーに混ぜることも)が添えられているあたりも特徴的ですが、注目ポイントはやはり名物カルワットカレー。なんと、煮干しとなすを使った素朴なカレーで、ラージさんのおふくろの味なんです。

マトンキーマやチキンキーマは、ルーツである「アジャンタ」を彷彿とさせる安定のおいしさ。添えられたオニオンアチャールもアジャンタ流です。
店舗情報

3.【ミャンマー】池袋から春の革命「スプリング・レボリューション・レストラン」

Photo by 松 宏彰(カレー細胞)

2021年2月の国軍クーデター以来、悲しい状況が続いているミャンマー。

同年6月1日にリニューアルオープンしたこちらの店名「春の革命」とは、5月に起きた国内外のミャンマー人たちによる一斉抗議デモの呼び名です。売り上げはすべてミャンマー支援に充てられるというコンセプト。

東南アジアと南アジア、東アジアの接点でもあるミャンマーには、インド料理に近い料理もあれば、タイ料理や中華料理に近い料理もあります。メニューにはミャンマーのビリヤニ「ダンパウ」も。さらにランチはミャンマー料理のビュッフェ形式で、なんと1000円というすごさ!

おいしく食べて、学んで、ミャンマーを支援してみませんか?
※新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、不要不急の外出は控えましょう。店舗によっては、休業や営業時間を変更している場合があります。
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ