ライター : macaroni 編集部

ホワイトソースに包まれたふんわりチキンボール

Photo by Nobuyoshi Miyamoto

新米の季節がやってきました!この時期、つやつやに輝く白いごはんを思い切り楽しむためにも、おかずのレパートリーを増やしたいという方も多いのでは?「匠のおうちレシピ」では、10月の特集テーマ「おいしい秋、見つけた」に合わせて、新米がすすむ肉料理を紹介します。

レシピを教えていただくのは、肉それぞれの特性に応じた調理法で、多くの肉好きを魅了するフレンチ・ビストロ「マルディグラ」の和知 徹シェフです。

Photo by Nobuyoshi Miyamoto

「マルディグラ」オーナーシェフ/和知 徹さん 1967年生まれ、兵庫県淡路島出身。高校卒業後辻調理師専門学校に入学。翌年フランス校で半年学んだのち、ブルゴーニュの一ツ星レストランで半年間研修。87年「レストランひらまつ」入社。01年に銀座に「マルディグラ」をオープンし、肉好きの聖地として知られる。レシピ本の出版のほか、メディアにも多数登場
実りの秋、そして食欲の秋。食べることの楽しさを実感することが多いこの時期。和知さんに教えていただく最後のひと品は、ホワイトソースから手作りする「チキンボールときのこのクリーム煮」です。

「市販のホワイトソースはちょっと味が濃いですよね。その点、手作りのホワイトソースはとてもミルキーでやさしい味です。今回は天然素材から取った和風だしを合わせて、きのこや秋野菜の素材の味を感じられるような味付けにします。

鶏ひき肉に加える具材はまな板の上で包丁で叩きながら混ぜます。これは急に思いついたんですが、楽しい作業ですよ。鶏ひき肉を使うことで、それほど煮込まなくてもほろりと口の中で溶けて、よく煮込んだお肉みたいに仕上がります」


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材料(2人分)

Photo by Nobuyoshi Miyamoto

材料の分量は実際の分量と異なるものもあります
調理時間:35分

・鶏ひき肉(もも)……250g
・卵……1個
・まいたけ……80g
・塩……2.5g
・こしょう……小さじ1/4杯
・玉ねぎ……1/2個
・かぶ……90g
・にんじん……1本
・エリンギ……100g
・にんにく……1片
・牛乳……750cc
・強力粉……50g
・バター(有塩)……50g
・和風だし汁……150g
・白みそ……15g
・カレー粉……小さじ1/4杯

下準備

・牛乳を48〜50℃に温める
・玉ねぎをみじん切りする
・にんじんを幅1cm程度の半月切りにする
・かぶは葉の部分を2cmほど残し、半分に切る
・エリンギは茎とかさの部分に切り分け、茎は包丁で2〜3等分、かさの部分は手で半分にさく

作り方

1. バターを中火にかけ、強力粉を加える

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バターを鍋に入れ、中火にかけます。半分ほど溶けたところで強力粉を加えます。

2. バターと強力粉を混ぜながら火を入れる

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泡立て器でゆっくりとかき混ぜ、バターと強力粉をなじませます。

「バターと粉がなじむと、黄色っぽい粉の塊になります。中火のまま加熱し、バターに含まれている空気を蒸発させます。鍋底を焦がさないよう気をつけてください」

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粉の塊がホロホロとほどけるように広がって白っぽくなり、ブクブクと気泡が勢いよく出はじめます。このタイミングで弱火にしましょう。

この“もろもろ”とした状態のときは粉っぽい香りがしますが、徐々にクッキーが焼けるような、香ばしい匂いになります」

Photo by Nobuyoshi Miyamoto

水分がすっかり抜けてサラサラの状態になりました。ホワイトソースの素(ルー)のできがありです!

3. 温ためた牛乳を加える

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鍋に温めておいた牛乳を加え、2と混ぜます。はじめは少量入れて軽く混ぜ、そのあとは3〜4回に分けて、混ぜながら加えていきます。火加減は中火です。多少だまができても、かき混ぜ続けるうちに滑らかになっていきます。

牛乳の温度の目安は48〜50℃。ほんのり温めるくらいで十分です。表面に膜が張ったら温めすぎ。膜は牛乳の甘味成分なので、温度管理には気をつけてください」

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牛乳を入れ終えたら、塩ひとつまみ(分量外)を加え、沸騰するまで中火で加熱します。底の部分を焦がさないように泡立て器で混ぜ続けます。

「IHの場合は真ん中から温まりますが、ガスはお鍋の端から温まるので、隅の部分を焦がさないように意識して混ぜてください。小さな泡立て器を使うと隅々まで届くのでおすすめです」

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