脂肪燃焼を助ける「DHA」

ホヤ60gあたりには、33.0mgのDHAが含まれています。

DHAはn-3系脂肪酸の一種で、体内で合成できない成分のため食事から摂取することが必要です。脳に多く存在し、記憶や学習といった脳の機能に関わる成分ですが、そのほかにも体脂肪の燃焼体内の免疫機能の調整にも役立ちます。

DHAは酸化されやすいため、鮮度のよいホヤを生で食べると効率よく摂取できます。加熱するとDHAが煮汁や油に溶け出すので、加熱を短時間にしたり、流れ出た汁ごと食べたりできる調理がおすすめです。(※1,2,10,11,12,13)

血液サラサラ作用のある「EPA」

ホヤ60gあたりには、78mgのEPAが含まれています。

EPAもDHAと同じn-3系脂肪酸の一種で、体内では合成できない成分です。EPAは血液の凝固を抑えて血流をよくしたり、中性脂肪低下を助けたりするはたらきがあるため、血管の健康維持に役立ちます。また、アレルギー対策にも力を発揮します。

EPAもDHAと同様に酸化しやすく、加熱に弱い性質があるため、生で食べるか、調理法に気を付けることで無駄なく摂取することができます。(※1,2,10,11,14,15,16)

疲労回復を助ける「タウリン」

ホヤには肝臓のはたらきを活発にするタウリンが豊富に含まれています。

タウリンは筋肉疲労の原因となる老廃物の排出を助けることで、体の疲労感を軽減させる作用があります。血圧を正常に保ち、血中コレステロールや中性脂肪の低下も助けます。

タウリンは水溶性の成分なので、ゆでる場合はできるだけ短時間で済ませるとよいですね。(※17,18,19)

筋肉のエネルギー源となる「グリコーゲン」

ホヤにはグリコーゲンという多糖類が豊富に含まれています。

グリコーゲンは筋肉や肝臓に蓄えられ、運動時に筋肉のエネルギー源となったり、空腹時の血糖値を維持したりするために役立つ栄養素です。

ホヤの旬は夏ですが、夏と冬のホヤを比較すると夏のホヤのほうがグリコーゲンを8倍も多く含みます。(※20,21)

脳の健康を保つ手助けをする「プラズマローゲン」

ホヤには脳の構成成分のひとつであるプラズマローゲンが含まれています。プラズマローゲンは抗酸化作用や、DHAをはじめとした多価不飽和脂肪酸を貯める役割を持ちます。

脳細胞の機能を守るはたらきがありますが、加齢ともに減少することが分かっているため、脳の健康を保つために摂り続けたい成分です。(※17,22)

ホヤの栄養を効率よく摂る方法

ポイント

  1. 酸味を組み合わせる
  2. 生のまま食べる
  3. 油を合わせる
ホヤに豊富な鉄は、胃酸によって吸収しやすくなる特徴があります。酢の物にしたり、レモン汁や梅干しなどの酸っぱいものと一緒に食べたりすると、胃酸の分泌が促進されて鉄の吸収率が高まります。

水溶性のカリウム・ビタミンB12・タウリン、酸化されやすいDHA・EPAを効率よく摂取するには生のまま刺身や和え物で食べるのがおすすめです。

ビタミンEは、油脂と一緒に摂ると吸収率が高くなるため、和え物の風味づけにごま油やオリーブ油などを垂らしてもいいですね。また、ホヤを加熱調理する場合は短時間でおこなうことで、より多くのDHA・EPA を残すことができます。

摂りたい栄養素によって調理法を変えて、ホヤの栄養を活かして食べるようにしましょう。(※5,6,7,8,11,12,14,15,17,23)
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