ポイント4:奥から手前に盛り付けていく

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峯親方:
具材を盛り付けるときは、奥から手前に立体感をもってくるようにしましょう。

まずは酢飯に食感をあたえる白ごまをふって、ガスコンロで炙った海苔をちらします。上半分にまぶした桜でんぶが隠れないように、玉子、しいたけ、かまぼこ、きゅうりの順にかさねていきます(※写真参照)」

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「玉子はひと切れを斜めに切ることで、見栄えがよくなります。玉子と玉子でしいたけをはさむように置くと、立体感が生まれますよ。斜め切りのきゅうりは2枚の木の葉のように真ん中へ配置しましょう」

ポイント5:手前に刺身。立てるようにして立体感を出す

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峯親方:
「手前に刺身(ネタ)を配置して、立体感を出すように置くのがポイント。切身の左端だけを織り込むようにして、角を立てるといいですよ。

刺身を3切れほどのせたら、手前の空きを埋めるようにれんこんの甘酢漬け、海老などを立てておきます。手前に大葉をしいて、いくらを添えれば完成」

ゴテゴテにちらすと失敗しがち

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「ゴテゴテに盛り付けると、どうしても暑苦しくなり、味も混沌としてしまう。基本的には余裕をもつことが大切です。

じつは華やかなきゅうりの飾り切りなんかもありますが……。シンプルな切り方にするのは、あとにのせる刺身を引き立たせるためなんですね」

日本料理としての基本を守れば、美しく作れる

江戸前寿司のプロが教えてくれた、海鮮ちらし寿司。それは、和食の基本の考えに基づいた奥ゆかしく美しいひと品でした。上手に作りたいからって、むずかしい飾り切りや凝った演出はしなくてもいいんですね。足すだけではなく、引き算も大切。

今年はこれらのコツを念頭に置いておけば、いつもと違うちらし寿司が作れるはずですよ。みなさんぜひ、試してみてください。

文:倉持 美香(macaroni 編集部)
写真:岩田知夏(macaroni ライター)

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