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「腹八分目は体に良い」って聞くけど……
「腹八分目」は世界でも、「Light suppers make long life.(軽めの夕食は長寿の源)」という言葉があるほど、よく知られる健康の秘訣。
しかし、せっかくの手料理や食後にデザートが用意されていたり、ビュッフェ式のお店だったりすると、つい満腹になるまで食べてしまいますよね。
満腹は体に悪い?
わたしたちが食べたものは、胃腸によって消化吸収がおこなわれます。しかし、食べ過ぎ・飲み過ぎといった食生活を送っていると、胃に疲労が溜まる一方。食後に胃もたれなどの不快感を覚えるときは、胃の働きが低下して消化がしっかりおこなわれていない証拠です。(※1)
胃がうまく働かない原因は、食べ過ぎ・飲み過ぎによる酷使だけでなく、精神的なストレスの場合もあります。日頃の食事管理だけでなく、体調に合わせて食べる量を変えるのも大切です。
腹八分目で期待できる健康効果
寿命が延びる
東海大学医学部の橋本一男教授、田爪正気講師が、マウスを用いてある実験をおこないました。それは、ひとつのグループには好きなだけ食べさせ、もうひとつのグループには食べる量を80%の一定にするというもの。
その結果、前者のマウスの平均寿命は74週、後者のマウスは122週だったと報告されています。(※2)
食事量の違いだけで、平均寿命に約1.6倍もの差が現れるというのは、かなり驚きですよね。動物実験ではありますが、無視できない結果ではないでしょうか。
細胞の健康維持
わたしたちの体内に存在している酵素のひとつに、「サーテュイン」というものがあります。サーテュインには、細胞の老化を抑制する働きが認められています。
実はこのサーテュイン、ある程度のカロリー制限をおこなうことで、活性化することが分かっているんです。細胞の老化や死滅はさまざまな体の不調につながります。サーテュインを活性化させることで、細胞の健康維持に役立つんですね。(※2)
どうやって「腹八分目」を判断する?
満腹だと脳が反応するのは、食事を始めてから約20分後。そのため早食い傾向の人は、満腹中枢が反応する前にすでに食べ過ぎの状態になってしまっている場合もあります。
大事なのは咀嚼(噛む)回数を増やし、ゆっくり時間をかけて食事をすること。そして、「お腹がいっぱいになってきたかな」と感じ始めたときに食事を終わらすのがベストです。
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