ライター : 塚本 晴香

管理栄養士 / webライター

幸せホルモン「セロトニン」とは?

「セロトニン」と呼ばれる神経伝達物質をご存じですか? セロトニンは脳内で分泌され、必須アミノ酸であるトリプトファンから合成されます。このトリプトファンは、体内で合成できないため食事から摂り入れる必要がありますよ。

セロトニンが不足すると、やる気の低下やイライラ感、うつ、不眠などが引き起こされるおそれが。セロトニンは、やる気や幸福感につながる別名「幸せホルモン」とも呼ばれています。(※1,2)

セロトニンを体内で作り出すポイント

セロトニンは必須アミノ酸であるトリプトファンから合成されます。しかし、トリプトファンだけを摂っていてもセロトニンは作られません。

セロトニンは、トリプトファンとビタミンB6が結びつくことで合成されます。また、脳までトリプトファンを運ぶはたらきのあるブドウ糖も必須です。セロトニンを効率よく合成するためには、さまざまな栄養素をバランスよく摂取するのが大切ですよ。(※3)

セロトニンを多く含む食べ物

バナナ

バナナには、100gあたり10mgのトリプトファンが含まれています。トリプトファンの値が飛び抜けて多いというわけではありませんが、セロトニン合成に必要なビタミンB6、ブドウ糖もバランスよく含まれている食材です。スーパーやコンビニで気軽に購入できるのもうれしいですね。(※3,4)

大豆

大豆には、100gあたり500mgのトリプトファンが含まれています。日本には昔から大豆を使った食品がたくさんあります。煮豆や豆ごはんをはじめ、納豆や豆腐、おから、味噌、醤油など。日々の食事に手軽に取り入れることができます。(※5)

卵には、100gあたり190mgのトリプトファンが含まれています。卵はとても栄養価が高い食品で、ビタミンCと食物繊維を除き、アミノ酸、ビタミン、ミネラルなど多くの栄養素を含んでいます。なかでも必須アミノ酸のバランスがよいので、卵は良質なたんぱく質であると言われています。ゆで卵や卵焼き、オムレツなどさまざまな料理に使いやすいのも魅力のひとつですね。(※6,7)

チーズ

チーズで使われることの多いプロセスチーズには、100gあたり300mgのトリプトファンが含まれています。チーズ類のなかでも特にトリプトファンが多いのがパルメザンチーズ。100gあたり590mg含まれています。

また、チーズひとかけら(20g)から牛乳コップ一杯(200ml)と同じ栄養を摂ることができますよ。チーズは主に、カルシウムやたんぱく質、脂質、ビタミンが豊富です。(※8,9,10)
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