ライター : akiharahetta(有竹亜季)

フードコーディネーター / 野菜ソムリエ/料理人

冬至とは

冬至とは一年を24等分にした「二十四節気」のうちのひとつ。二十四節気では、それぞれの季節に応じて名前がつけられています。一年で太陽が出ている時間がもっとも短くなる日が冬至です。2022年は12月22日になります。

生命の源である太陽は暦の基本とされ、冬至は太陽の力がもっとも弱まる日としておそれられてきました。一方で、この日を境に日が長くなることから、太陽が生まれ変わる日=新しい年の始まりとされ、崇められてきました。

古くから冬至の日の風習として、「ん」のつく食べ物を食べることで運を呼び込むと言われています。なかでも「ん」がふたつ重なる食材は「冬至の七草」とも言われ、運気が二倍になる縁起物として食べられてきました。

さっそく、冬至の日に食べたい、運を呼び込む食材とレシピを紹介します。

かぼちゃが冬至の代表的な食べ物である理由

Photo by akiharahetta

冬至にはかぼちゃを食べることで有名ですが、どうしてかぼちゃなのでしょうか。かぼちゃは南蛮渡来のウリ科であることから、南瓜(なんきん)と呼ばれ「ん」がふたつ重なる縁起物とされていました。また、昔は今と違って、本格的に寒くなる冬至の頃になると、収穫できる野菜が少なくなります。一方で夏野菜であるかぼちゃは、長期貯蔵するとでんぷんが糖分に変化し、冬に一段と甘くておいしくなるのです。

そんな栄養豊富なかぼちゃを冬至に食べて、健康維持のために習慣づけるようになったとされます。かぼちゃは体内でビタミンAに変わるβ-カロテンや、そのほかのビタミン類を多く含む緑黄色野菜。現代でも、皮膚や粘膜を保護するのに役立つと考えられています。(※1)

冬至の日に食べたい。かぼちゃと小豆の煮物

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調理時間:60分

夏に収穫して冬至まで日持ちするかぼちゃは、今ほど食糧が豊富でなかった時代から重宝されてきた野菜です。そんなかぼちゃで作る「かぼちゃと小豆の煮物」はいかがですか?別名「いとこ煮」とも呼ばれますよね。自然な甘さを味わうため、必要最低限の調味料で仕上げます。

材料(3~4人分)

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・かぼちゃ……1/4個
・小豆……50g
・砂糖……大さじ3杯
・しょうゆ……小さじ1杯

作り方

1. 小豆を炊く

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小鍋に小豆を入れ、多めの水(分量外)を注ぎます。ふたをして火にかけて沸騰したら弱火にし、40分程度加熱します。途中で水が減ってしまった場合は、さし水をしてください。小豆が指でつぶせるくらいやわらかくなったら、ざるにあげ、ゆで汁を捨てます。

2. かぼちゃを切って砂糖をまぶす

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かぼちゃは、味が染み込みやすいようところどころ皮をむき、食べやすい大きさに切ります。お好みで面取りしてもよいでしょう。切り終えたら、砂糖の半量をまぶして少し置いておきます。

※かぼちゃをラップに包み、電子レンジ600Wで1分30秒~2分加熱すると切りやすくなりますよ。

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