かぼちゃのカビは食べられる？取ったら安全？

Photo by pomipomi

気付いたら、かぼちゃにカビが生えていた……という経験はありませんか。白っぽくなっていて一見白カビに見える場合も、実際はカビではなく食べられることがあるため、しっかり見分ける必要があります。

もしかぼちゃにカビが生えていた場合は、食べるのはNG。カビの部分を取り除いても、目に見えない菌糸が広がっているおそれがあり危険です。また加熱したとしても、カビ毒は消えないので安全ではありません。カビが生えたかぼちゃは処分しましょう。

かぼちゃのカビ	状態	カビの見分け方（当てはまったら注意）
白いカビ	白色のふわふわした塊状のもの	・ふわふわした綿のような塊状・種やわたなど湿った部分に出ている・カビ臭い・溶けていたりやわらかくなったりしている
黒いカビ	黒や緑がかった黒色で、シミっぽいもの、綿状や粒状のもの	・黒や緑がかった黒色で、シミっぽいもの、綿状や粒状のもの・皮だけでなく種やわたの部分にも広がってる・やわらかくブヨブヨとしている・異臭がする
緑色のカビ	緑色または青緑色の毛状、粉状、綿状のもの	・緑色または青緑色の毛状、粉状、綿状のものでふわふわしている・中身が緑色や青緑っぽく変色している・異臭がする・ぬめりがある

かぼちゃのわたや種の白いふわふわは？これはカビ？

かぼちゃに付着した白いものは、「食べられない白カビ」の場合と「食べても問題ないでんぷん」の場合があります。カマンベールチーズのように白カビを利用して製造しているものは無害ですが、元々ないものに発生した白カビは有害。

白カビの場合は取り除いてもアレルギー反応を引き起こすおそれがあるので、食べられません。白カビは、主にかぼちゃの種やわたなど湿った部分にあり、白色で綿のような白色の塊状のものです。かぼちゃの断面にあり、乾燥して白っぽく膜が張ったような状態のものは、でんぷん。食べても問題ありません。（※1,2）

白いカビの見分け方チェックリスト（当てはまったら注意）

ふわふわした綿のような塊状
種やわたなど湿った部分に出ている
カビ臭い
溶けていたりやわらかくなったりしている

かぼちゃの黒い点。これはカビ？傷？

かぼちゃに見られる黒い点やシミ、粒状や綿状のものは、黒カビの場合は食べられません。黒カビは、皮だけでなく種やわたの部分にも広がっていて、やわらかくブヨブヨとしていて異臭がすることもあります。カビの部分を取り除いても、目に見えない菌糸が毒素を生成しているおそれがあるので食べないでください。

皮にある黒っぽい傷やイボは、かぼちゃの成長過程でできたものや病氣の痕であることが。カットしてみて中まで腐敗が進んでいない場合は、カビではありません。傷がついたり土汚れしたりしている場合も、取り除いて食べてください。（※3）

黒いカビの見分け方チェックリスト（当てはまったら注意）

黒や緑がかった黒色で、シミっぽいもの、綿状や粒状のもの
皮だけでなく種やわたの部分にも広がってる
やわらかくブヨブヨとしている
異臭がする

緑色に変色している。これはカビ？

かぼちゃの皮が部分的に濃い緑色になったり、青緑っぽく見えたりする場合、緑カビのおそれがあります。緑カビの見た目は、緑色または青緑色の毛状、粉状、綿状のものでふわふわしたものです。緑カビの場合は、カビの部分を取り除いたとしても食べられません。取り除いても目に見えない菌糸が広がり、アレルギーや喘息を引き起こすおそれがあるので、食べずに処分しましょう。

いっぽうで、かぼちゃの皮の色も緑色であるため、緑カビと見分けにくいことも。また、かぼちゃの熟成過程で、皮が青緑っぽく変色している場合もあります。緑カビの場合は中まで進行していることが多いので、触ってやわらかくなっていないか確認したり、カットして中身も緑色や青緑っぽく変色していないか、異臭やぬめりがないかチェックしたりしましょう。異臭がしたり溶けていたりやわらかくなっていたりしたら、食べずに処分するようにしてください。（※4）

緑色のカビの見分け方チェックリスト（当てはまったら注意）

緑色または青緑色の毛状、粉状、綿状のものでふわふわしている
中身が緑色や青緑っぽく変色している
異臭がする
ぬめりがある

カビが生えたかぼちゃを食べてしまった。薬は飲んでいい？

カビが生えたかぼちゃを万が一食べてしまった場合、まずはうがいをし、口に残ったカビを洗い流します。摂取した量やカビの種類によっても症状は変わりますが、吐き気や下痢などの症状が出たら、すぐに病院に行ってください。お子さんや高齢者の方は重症化しやすいので特に注意しましょう。

吐き気や下痢は、カビの毒素を体から排出しようとする体の働きです。吐き気止めや下痢止めなどの薬は飲まずに、速やかに病院に行きましょう。（※4）