ライター : はちこ

料理研究家 / 元イタリアンコック

10秒で要点チェック クラス

  1. 灰汁の正体は、食材に含まれる渋み、えぐみ、臭みの原因となる成分の総称
  2. アクを取ると料理の味や見た目が良くなるほか、臭みや有害成分が減り安全でおいしくなる
  3. アクを取らないと料理の味や食感が悪くなり、栄養吸収の阻害や調理器具の汚れ問題になる可能性も
  4. 基本のアク取り法として、食材や料理に応じた調理器具の使用、水や酢にさらす、ゆでる、クッキングペーパーを使うなどがおすすめ

Photo by はちこ

アク(灰汁)ってなに?

アク(灰汁)は、食材から出る不快な味や臭みの原因となる成分の総称です。アクには動物性と植物性の2種類があり、それぞれ異なる特徴があります。

動物性のアク

動物性のアクは、肉や魚を調理するときによく見られるもので、加熱によって食材から出てくる不純物のことをいいます。たとえば、カレーを煮込むと茶色い泡が出てきたり、肉じゃがを作ると灰色がかった泡が浮かんできたり、煮魚を調理している際の白い泡です。アクは、肉や魚に含まれる血液、タンパク質、脂肪が熱で凝固したものでできています。

植物性のアク

植物性のアクとは、野菜に含まれる渋みやえぐみ、苦味を引き起こす成分のことです。野菜が自分自身を守るために持っているともいえます。

すべての野菜にアクがあるわけではなく、アクが出る野菜と出ない野菜があります。アクが出る野菜はそのままにしておくと変色したり、食べるときに苦味やえぐみを感じたりすることがあります。アクが出ない野菜は生食に最適で、サラダによく使われますよ。
アクが出る野菜アクが出ない野菜
ナスキャベツ
ゴボウレタス
タケノコトマト
ホウレンソウきゅうり
ブロッコリー玉ねぎ
春菊にんじん

アクを取る理由。取らないとどうなる?

アクを取らないと、料理の味や見た目が損なわれることがあります。アクには苦味や渋み、不快な成分が含まれており、煮汁が濁ったり食材が変色したりする原因になりますよ。

また、アクに含まれるシュウ酸やタンニンがカルシウムは、鉄分の吸収を妨げることも可能性も。アクを適切に取ることで、料理の風味や質が良くなり、よりおいしい料理を楽しめますよ。食材や料理に応じて、正しい方法でアクを取りましょう。

基本のアク取りの方法!料理の質を上げるテクニック

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肉料理を作る際にアクを取ることは、料理の味や見た目を良くするために欠かせない重要な調理工程です。ここでは、お玉を使う基本的なアク取りの方法をご紹介します。

1.強火にして、おたまでアクをすくう

肉を煮る際のアク取りは、アクが出始めたら火を強火にするのがポイントです。表面にあるアクを鍋の中心に集めて、すぐにおたまや網じゃくしで取ります。とくに最初の10分で多くのアクが出るので、こまめに取り除くことが重要です。

アクを取ったあとは、火力を弱めることで煮汁の濁るのを防ぎましょう。
肉を煮る際のアク取りは、アクが出始めたら火を強火にするのがポイントです。表面にあるアクを鍋の中心に集めて、すぐにおたまや網じゃくしで取ります。とくに最初の10分で多くのアクが出るので、こまめに取り除くことが重要です。

アクを取ったあとは、火力を弱めることで煮汁の濁るのを防ぎましょう。

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