下処理のコツ

霜降りをすると、残っていたうろこやぬめりが浮き上がり、血は固まって取れやすくなります。指で触るとよくわかるので、これらをていねいに取り除きましょう。

カンパチのあら炊きの基本レシピ

Photo by とも花

調理時間 45
きちんと下処理をしたカンパチのあらを大根と一緒に煮込みます。甘辛い煮汁とあらの旨味が大根にしっかりしみて、ごはんのおかずにぴったり。日本酒によく合うのでお酒の肴にもおすすめです。

材料(4人分)

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  • カンパチのあら 1尾分(約800g)
  • 大根 500g
  • 長ねぎ 10cm
  • しょうが 1片
  • 300cc
  • みりん 90cc
  • 砂糖 大さじ4杯
  • 濃口しょうゆ 大さじ2杯
  • たまりしょうゆ 大さじ2杯
  • 300~600cc(お使いの鍋に合わせて調整してください)
  • 米のとぎ汁 適量
  • 下処理用の塩 適宜

作り方

1.大根、生姜、ねぎを切る

ボウルの中にあるひと口大の大根

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大根は厚さ2~3cmの輪切りにして皮をむき、4つ割りにします。面取りの必要はありません。
白い皿の上にあるうすぎり生姜と千切り生姜

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生姜は薄切りにして半分はそのまま、残りは千切りにしてください。繊維を断ち切るようにすると、口当たりがよくなりますよ。
ボウルの中で水にさらされている白髪ねぎ

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白髪ねぎを作ります。ねぎは長さを半分にし、5cmのものを2本にしてください。縦に切り込みを入れて芯の部分は取り除き、外側を使います。繊維に沿って細切りにして、水にさらしましょう。

2.大根を下ゆでする

米のとぎ汁でゆでられている大根

Photo by とも花

鍋に大根を入れ、米のとぎ汁をかぶるくらい注ぎ火にかけます。ゆでる時間は約15分。竹串を刺してスッと通ればゆであがりです。米のとぎ汁がなければ、水でゆでても構いません。

3.カンパチのあらと大根を煮る

鍋の中に入れられたカンパチのあらと大根

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フライパンか浅型の鍋に、下処理済みのカンパチのあら、下ゆでした大根を並べ入れ、生姜の薄切りを散らします。続いて酒を加え、具材の八分目の高さまで浸るように水の量を調整し、注ぎ入れてください。ここで初めて火をつけます。火力は中火にしましょう。
カンパチのあら炊きの鍋に浮かぶアクを取っている

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沸騰したら火を弱め、出てきたアクをていねいにすくい取っていきます。
あら炊きの鍋に砂糖がふり入れられている

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アクが取れたら火を中火に戻して、砂糖とみりんを加えます。全体にまんべんなくふり入れ、鍋を軽くゆすって砂糖を溶かしてください。このまま5分ほど煮ます。
あら炊きの鍋にしょうゆを入れている

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砂糖・みりんを加えた5分後、濃口しょうゆとたまりしょうゆを入れます。同じく鍋を軽くゆすって、しょうゆを煮汁全体になじませてください。たまりしょうゆがないときは、同量の濃い口しょうゆで代用できます。
あら炊きの鍋に紙の落としぶたがかけられている

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さらに5分ほどたって煮汁が減ってきたら、落としぶたをしてください。落としぶたをすることで、煮汁がまんべんなく具材にいきわたり、味のムラがなくなります。
あら炊きの具材に煮汁がまわしかけられている

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5~6分煮たら落としぶたをはずし、煮汁を回しかけながら煮詰めていきます。煮汁が減ってすくいにくいときは、鍋をかたむけるとよいでしょう。煮汁の泡が大きくなり、とろりとしてきたらできあがりです。

4.盛りつけをする

茶色い皿に盛りつけられたカンパチのあら炊き

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大皿に煮上がったあらと大根をこんもりと盛りつけ、煮汁を回しかけます。千切り生姜や白髪ねぎなどの天盛りを添えたら完成です。

おいしいあら炊きを作るコツ

調理のすすめ方

あらに塩をふる→大根の下ゆでをする→あらの霜降りをする、という順番にすると、工程をスムーズに進めることができますよ。

調味料を入れる順番も重要です。まず砂糖とみりんから入れて、しょうゆはあとから入れます。しょうゆを先に入れると素材がしまり、甘味が入りにくくなるためです。

新鮮なあらの見分け方

カンパチに限らず、どの魚のあら炊きにも言えることですが、新鮮なあらを手に入れることが重要です。お魚屋さんで目当ての魚のお刺身が並べられていたら、新鮮なあらがある可能性は大。陳列棚に置いてなければ、お店の人にぜひ声をかけてみてください。

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